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ドキドキの中の安心

朝ごはんを食べていたら家の電話が鳴った。
出てみると警察だ。
実家にいるという。
私は咀嚼中の納豆も飲み込めないのに、息を飲んだ。

つまりはこういうことだ。
母が、施設に入っている父が帰ってきた夢を見た。
夢での父は、帰ってきたあとどこかに遊びに行ったそうだ。
母は普段シャワーで済ませているが、父が帰ってきた時のためにお風呂にお湯を張った。
しかし、わが実家はタイマーのないお湯投入型。
母はそのままうっかり寝てしまった。

裏の家の人がいつまでもボイラーが動いているウチのことを不審に思った。
朝のゴミ当番だった娘さんが出て行くときにウチに寄ってピンポンを鳴らしてくれた。
なのに寝ていた母は気付かない。
裏の娘さんはもしものことを考え、110番してくれたのだ。


連絡をもらった私は、会社に遅刻する旨を伝え、朝一で実家に向かった。
年老いた親が記憶を自由に操り始める…それはもう、気持ち的にはどんよりする話だ。
しかし本当にマイナス面しかないのだろうか。
私は分析してみることにした。


まず、原因として私も少々しくじっていることに気が付いた。
お盆の前、私はお風呂の汚れが気になった。
母はもうしっかりこする力が無くなっているのだ。
なので私は風呂の洗い場と洗面器とイスを洗った。
浴槽に水が溜めてあったのでそれを使って。
そして、洗い終わった後、浴槽の水を流して乾燥させるために窓を開けた。

これが良くなかったのではないか。
ウチは追い炊きができないタイプのお風呂で、蛇口からお湯を出すしかできない。
つまり、浴槽に水がたっぷりあったら、母はお湯を張ろうとは思わなかったのではないか。
今回の事件の一番の損失は水道代と灯油代なのだが、
これは私にも責任の一端があるとしてマイナス面とは考えないこととしよう。


では、何かメリットはあっただろうか。
あった。
いざという時、ご近所が反応してくれることがわかったのだ。
お隣の娘さんも、反対となりのご夫婦も、いつも良くしてくれているのだが、
裏のお宅も一人暮らしの年寄りに気を掛けていてくれた。
なんとありがたいことだろう。

そして一番良いことは、母に事の成り行きを説明した時だ。
『父が帰ってきたのは夢だ』と説明した。
すると母は、それを「あれは夢やったんかいな」と受け入れた。
いろんな人の話によると、記憶を自由に操る人たちはそういう助言を受け入れないことが多いらしい。
それを納得してもらえるということは、こちらとしてはとてもありがたい。

では、面白いことはあっただろうか。
「それは夢やで」と私が説明した時、母は「あんなにはっきり覚えとるのに?」と不審げだった。
でも、

「父ちゃん、若くてシャッシャと歩いとったよ」

と説明した。
夢やからこそや。






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夢やから
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[ 2020/08/21 06:51 ] 身内のこと | TB(0) | CM(3)
あ~ホントにドキドキのなかの安心や
ごめん、不謹慎やけどこれ思い出した。
http://blog-imgs-24.fc2.com/t/a/b/tabekube/s-090206tyouhatu.jpg
[ 2020/08/21 07:19 ] [ 編集 ]
こみさん
お母様の中ではお父様は若いままなのですね
そしてこみさんは小さな子供なのかもしれません
こみさんの子供時代がスケッチではないでしょうか?
[ 2020/08/21 13:33 ] [ 編集 ]
猫団子さん>
まさかそんな絵が出てこようとは。
しかしよく覚えているなあ。
夢ワードでこれが出てくるなんて、博士か!
つーか、夢と言ったら毛か!

りらさん>
一度「そんなに大きかったっけ」って言われたことありましたわ。
子供扱いされるにはおっさんでございます。
ひょっとして、母は自分がまだ若いつもりなのかな?
[ 2020/08/23 21:28 ] [ 編集 ]
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プロフィール

こみ

  • Author:こみ
  • 三重県在住。
    妻のちづると二人でダラダラ暮らしています。
    晴耕雨読が理想です。
    記憶を自在に操る一人暮らしの母のところへ通ったりもしてます。


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