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ヒミツのノルマ

ここでは、ヒミツのノルマ に関する情報を紹介しています。
いつもの居酒屋で注文する方法は三種類ある。
まずは一般メニュー。
カウンターの上や座敷の壁に商品名を書いた木札がずらりと並んでいる。
これらは売り切れない限りいつでも揃っているので記憶でも注文できる。

店の中央にあるブラックボードにはその日のオススメ、日替わりメニューが書いてある。
そして、カウンターの上にある大皿を見て直接頼む方法だ。
大皿の料理はブラックボードにも書いてあるのだが、
カウンター客はたいてい料理を見て「これとそれ」と指差し注文をする。
なによりも、大皿料理はすぐに出てくるからありがたい。

でも、あまりに店に早く行きすぎると、まだ何もできていないという時がある。
いわゆる大皿待ちだ。
木札メニューを頼んでもいいのだが、女将さんが大皿ものを作っているから、
申し訳ないし時間もかかる。

そんな時ありがたいのが、昨日の残りだ。
レンジでチンしてもらえば待ち時間はほとんどない。
女将さんに時間的余裕ができるまでのつなぎになる。


さて、先日。
私は店に一番乗りで、カウンターの奥から2番目の席に座った。
ソーシャルディスタンスというわけではないが、あとから来る常連は席を一つ開けて座る。
座敷にも数組のグループが来て、店はにぎわっていた。
もちろん、カウンターの上には大皿が三つほど並んでいる。

ちょっと落ち着いた女将さんが「そうそう忘れてた」と、
ラップをかけた小皿を私の目の前の大皿と大皿の間に置いた。
『ヤマイモの豚肉巻き』の最終形態だ。
最終形態とは、大皿料理の最後の一人前がそのまま出せる器に移された状態のことだ。
それがいくつかあればブラックボードに描かれているが、ラスト1だと消されている。


しばらくしてふと気が付いた。
このヤマイモ豚肉巻き、どのメニューにも書いてないし、私以外の人には見えない位置にある。
誰がこれを注文することがあろう。
女将さんに声をかけた。

「これ、ワシ以外の人が注文する可能性ないよな」

女将さん「あ」と言って、それを冷蔵庫に片づけた。

その後、店はもう一度忙しくなり、私は帰る時間が近づいてきたので、Mえを呼んで、

「ちょっとめんどくさいことを頼みたいんやけど、ヤマイモの豚肉巻き」

やっぱり残してくるわけにはいかないではないか。






↑朝からうっかりアップデートして時間が無くなってしまったのでクリックしてね。




貴重品
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コメント
この記事へのコメント
厳選された一品
エエお客さんやねぇ。

初めからこの絵と決まってたのか絵に割く時間が無かったのかどっちやろ。
2020/06/02(火) 07:43 | URL | 猫団子 #mQop/nM.[ 編集]
猫団子さん>
常連の役目ですわ。
ちなみにこの絵は、苦しまぎれです。
困った時はこれを描く権利がある、と思っています。

2020/06/03(水) 22:06 | URL | こみ #tHX44QXM[ 編集]
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