私は健康番組が好きだ。
やっていたら必ず、ということはないが、他になにもなければ見てしまう。
だいたいこの手の番組は3部構成になっている。
スタジオで聴いている有名人、実体験があったり実験台になったりするシロウト、
そして説明とともに流れている再現映像だ。
私は、この再現映像に注目している。
ごく一般な感じの役者さんが、セリフもなく短い映像に登場して演技をする。
その撮影現場はどんな感じなのだろう。
役柄や演技はどのように指示されるのだろう。
「はい、じゃあ今日は左手首に違和感を感じてる主婦をおねがしまーす」
なんて感じなのだろうか。
健康番組だからこその難しそうな設定もある。
『ずっと機械音が聞こえている人おねがいしまーす』
『目の前に何がが飛んでいるように見える人をやってくださーい』
『寝ていて突然足がムズムズして飛び起きてくださーい』
『今日は、夜中にトイレに起きてしまうお年寄りでーす』
その病気に至った原因VTRも作らなければならない。
「唐揚げやトンカツをバクバク食べて、お腹いっぱいになってタバコ吸ってくださーい」
なんてよくあるシーンではないか。
これで仕事をした気になれるだろうか。
案外外での撮影も多い。
買い物帰りに突然崩れ落ちるとか、
草野球でたくさん走ったあと倒れる人とか、
キャンプでバーベキューの最中に高熱を出す人とか、
ほんの短いシーンの撮影だが、ちゃんとロケをしているようだ。
それでも健康番組はまだよい方だ。
薬のコマーシャルなんて数秒の間に4人も5人も立て続けに流される。
それも、症状が出た瞬間や苦痛のワンシーンだけだ。
お寺の階段でひざを痛めた旅行者。
座りすぎで腰が痛くなったタクシーの運転手。
オフィスで片頭痛に襲われた新人社員。
通勤電車で突然の下痢に襲われたサラリーマン。
ヴィックスヴェポラッブを塗ってもらう子供。
私のお気に入りは、疲労回復薬のCMでいくつかのパターンが出た最後、
「出かけるのいやんなっちゃう~」
と肩を落とすおばちゃんだ。
普通の家で普段着で肩を落とすシーンをどんな感じで撮影したのだろう。
本当の病気になるのもいやだが、演技をするのも私なら断る。

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トケ井にむっちゃしゃべってもらわなムリな気がする。
…きょうのアップ絵はそういうことだと思たんやけど、ちゃう?