いつもの居酒屋のバイトAりは、出産のため今月いっぱいで店をやめる。
今月いっぱいとはいっても、週に二回のシフトだから出てくるのはあと数回だ。
だから常連たちもなるべくAりの居る日に来るような感じだ。
気合が入っているのは仲良しのMえだ。
送別会をすると張り切っている。
私はそのお手伝いを強要されている。
企画①プレゼント。
Mえが考えているのはコルクボードへの寄せ書きだ。
今までの店での写真なんかをいっぱい貼るつもりらしい。
この写真選びが大変だ。
なにしろ数千枚ある中からのチョイスなのだ。
その写真を選ぶのはMえだ。
ただ、Mえは迷うことの多い性分だ。
なので、迷った時に決定する責任を私にゆずってくれるらしい。
それと、寄せ書きをかく紙を用意するのも私だ。
企画②ケーキ。
最近、ケーキの表面を写真にすることができるらしい。
ただし、当然ながら生クリームのケーキに限られる。
Aりが生クリームがあまり好きでないのでMえは悩んでいるようだ。
企画③飾りつけ。
送別会はいつもの居酒屋で行われる。
その座敷に、Aりにお疲れさまとかありがとうと書いた大きな紙を貼る。
この紙を用意するのが私だ。
文字を書いたりはさみで切ったり貼ったりするのはMえと妹と私だ。
企画④宴会。
メンバーは当然いつものメンバーになる。
もちろん本人にはサプライズにする予定だ。
Aりをだまして当日連れてくるのはMえの役割なのだが、
勘の鋭いAりをあのボンクラのMえがわからないように連れてくることができるのだろうか。
私の役割は、スキンヘッド1号と坊主頭Fの予定を抑えておくことだ。
彼らは口が軽い。
本当のことを教えておくと、うっかり口を滑らせる可能性がある。
誘っていない第三者や当人であるAりにばれたら都合が悪い。
なので、私がこの二人をウソの予定で飲みに誘い、身柄をキープしなければならないのだ。
それはともかく、昨日は貴重なAりの出勤日。
Mえも仕事を終えてからAりとの名残を惜しみにやってきた。
そしてAりが終ってから坊主頭Fと私を連れてカラオケということになった。
帰ってきたのは1時半ごろだ。
ちなみにAりは、バイトは辞めるのだが、まだまだ遊びに来ると息巻いている。
「飲み会に私を誘わへんだら許さんからなー」
と言っている。

↑「明日休みやからいいやん」と言われたのだがクリックしてね。
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が、今日の絵で
毛抜きが判明しました('◇')ゞ