ゴールデンウイークの谷間で、二日出勤した後の休み。
雨が降ったから畑仕事はできないし、お出かけの予定もない。
午前中はパソコンでもいじって過ごそうかと思っていた。
のんびりした休みもいいではないか。
こんな時に限って体の不調を感じてしまった。
耳の中がとてもかゆい。
幸い、わが家にはもう一人のんびり過ごしている人がいる。
よし、耳掃除してもらおう。
「そんなのは自分でした方が気持ちいいやろが」
とちづるは言う。
確かに一部は理にかなった考えだ。
自分でやれば、かゆいところをピンポイントでホジホジすることができる。
でも耳掃除の醍醐味はそればかりではない。
「あ、まさか急にそっち側を」などと言う意外性が求められる時もあるのだ。
「ちっ」という舌打ちの後「そこに手ぬぐいあったやろ」と言われる。
私のポケットから出してあった手ぬぐいと耳かきを手渡す。
この耳かきは床屋さんでもらった、
『細くてどっち向きに持っているかわからないが耳には気持ちいい耳かき』だ。
「じゃあ、ここに頭を乗せて」
ちづるは敷いた手ぬぐいを指差す。
しかしちづるさん、そこは食卓ではないですか。
わが家では食事は座卓でしている。
足のたためる低いテーブルだ。
ちづるはそのコーナー部に手ぬぐいを敷いた。
そこに頭を乗せるって、手術(オペ)か。
解体ショーか。
頭を乗せると肩が宙ぶらりんになるので、まくらをあてがって楽な姿勢にした。
耳かき作業が始まる。
「あー、これはいい」
ちづるに言わせると、ひざまくらなんかより具合がいい理由が三つもあるという。
①頭がぶれない。
②耳の中がよく見える。
③腰が痛くない。
問題点が解決した、って感じで、ちづるは精密作業のように耳掃除をこなす。
終了。
「あー、楽やった~」
とのびやかなちづる。
このひ、新しいスタイルが確立されてしまった。

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