徒歩で出勤するとき、いつもある畑の横を通る。
そんなに大きくはないが、たくさんの種類を作っていていつもきれいにしている。
農家が自宅用にしている畑なのだろう。
かなりご高齢とみられるおばあさんがときどき世話をしている。
「気をつけ」をしても45度のお辞儀になるほど腰の曲がったおばあさんだ。
このおばあさんがいるときは、ちゃんと挨拶をして通る。
するといつも気さくに返事を返してくれる。
この日もそうだった。
「おはようございます」
「おはようさん、あんたいつも歩いてご苦労さんやな」
「運動もせなならんからねえ」
「そうやな、定年するとな」
「ホントにねえ」
……
……
なんですと?
なんとなく流れで「ホントにねえ」なんて答えたけど、定年ってどういうこと?
いやいや、冗談じゃない、私はそんな年じゃない。
若いときは老けて見られたけど、今ではむしろ落ち着きがなくて若く見られる。
帽子をかぶってるから頭は隠れているし、お肌だってピチピチだ。
そうか、このおばあさんは私の顔を見て『定年』と言ったのではないのだ。
まず第一にこんな時間に畑や田んぼの間を歩いていること。
なにしろこの近くに会社はない。
そして、私のこの恰好だ。
とても会社に向かう人のいでたちではない。
そういえば、先日退社するときにタイムカードを打ちに行ったら、
事務所のSちゃんがこっちを見てむふふと笑った。
何かしらと思って聞いてみたら、
「こみさんの恰好が『サバゲー』の登場人物そのものなんですよ~」
どうやら何かサバイバルで戦うゲームのことらしい。
メッシュのベストにモスグリーンのキャップ。
ウエストバッグにヘッドホンだ。
手には握力を鍛える道具をにぎにぎしている。
そうか、やはり通勤の姿というのは重要なのか。
間もなくもっと暑くなり、汗をたくさんかくように。なるだろう
そうなった時のことを考えていた。
海パン通勤だ。
着替えを背負って出勤し、会社に着いたらバケツの水を浴び、
全て着替えてサッパリして仕事を始めようと思っていた。
だが、ちづるがそれに反対している。
なるほど、ご近所にも仕事をしていない人に見られるかもしれない。
それなら、汗だくのままサバイバルに仕事をした方がいいかもしれない。
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うちのご近所でも定年後のおじ様3人組が歩いているのにワタシの出勤時間にいつも出くわしますけど皆さままさにそのような格好ですわ。
イナカで出勤と言ったら「車」オンリーで「徒歩」なんて考えられないのがありますよね。