おそらく暑くなるだろうから、作業服の下にベストを着るのはやめた。
毛糸の帽子も邪魔になるはずだから、手ぬぐいを頭に巻いた。
花粉よけのヤッケは暑くなったら脱ぐとしよう。
こうして私は出勤した。
徒歩で。
2月12日、『スリムには遠い道』で口先だけだと非難を浴びた徒歩出勤だ。
先日、結果的に筋違いだと判明したが、病気の恐れを体験した私は、
やはり、何らかの運動はしなくてはならないとしみじみ思った。
なんだかんだで暖かくなってきたし、夕方は日も長い。
朝の極楽、仮眠がなくなるのはツラいが、スリムになったら存分に仮眠するとしよう。
ちょっと忘れ物をしたりして、家を出たのは7時35分。
会社まで50分の予定だからギリギリの時間だ。
小中学生と一緒になるのは嫌だが、とりあえず最短距離の道を歩く。
かっこいいことに、ヘッドホン型ミュージックプレイヤーでエレカシを聴きながらだ。
ボーカルに合わせて「ぎえー」と叫んでしまわないように注意しよう。
直線で小学校が見える位置に来た。
校門前では校長先生が生徒を出迎えている。
そのはるか向こうには、私がバイパスを渡る信号が見える。
しかし、そこから脇道に入る。
直線で行けるところを「く」の字に遠回りだが、
小学生が四方八方から集まってくるところは通りたくない。
信号を一つ損したかもしれないが、バイパスを超えた。
ここからは会社まで地図で見てもほぼまっすぐの道がある。
住宅を抜け、ドブ川の橋を渡り、病院と中学校の横を通り、
顔を伏せてお得意様の会社の前を通り過ぎる。
時間がギリギリだという意識があるのでかなり早足で歩いていたら、鼠径部が痛くなってきた。
俗に言う足の付け根だ。
次に膝が痛くなってきて、足の裏が痛くなってきて、足首が痛くなってきた。
暑くてヤッケは脱いだが、やっぱりかなり汗をかく。
それでも無事に時間内に会社に到着した。
さて、徒歩で出勤ということは、もちろん帰りも徒歩になる。
ただし、行きと帰りでは条件が違う。
帰りは、朝の疲れに上乗せされるのだ。
会社を出てものの5分で足がカクカクし始めた。
我ながらロボットみたいな歩き方だ。
歩道が斜面になっているところでは、だんだん低い方へ行ってしまう。
なんとかバイパスまで来て、信号で立ち止まった。
立ち止まったつもりだったのにあと3歩歩いてしまった。
踏ん張りが効かなくて止まれなかったのだ。
家の近くまで来たころ、ちづるから買い物メールがあった。
返事を打って、さてあと少しと歩きだそうとしたら、今度は足が前に出ない。
もはや惰性だけで歩いていたようだ。
足の裏とふくらはぎに湿布を貼って寝たが、
起きたばかりの今、よちよち歩きをしている。
しかし、健康法というものは継続が重要だ。
毎日やらなければ効果がない。
今日は会社に間に合うだろうか。
いや、たどり着けるだろうか。

↑で、1グラムも体重が減ってないんだけどクリックしてね。
スポンサーサイト