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最後のお願い

今、日本中で大ブームの「合併」が私の住む地域でも行われた。
それにともなう選挙の投票日が明日だ。
何しろ市会議員の選挙、国政・県政の選挙のときより、地元を走り回る選挙カーの台数が格段に多い。
住民はお願いされまくりだ。

空は青空、風はなし。
絶好の畑日和だ。
今日こそは、遅れ気味のタマネギの植え付けをしなければならない。
残念ながら、今日のBGMは小鳥のさえずりとはいかない。
遠く近くの喉を嗄らしたスピーカーの絶叫だ。

そのうち、一台のお願いカーが土手の上の堤防道路に入ってきた。
こいつはまずい。
私の畑は土手のすぐ下だ。
視界をさえぎるものは何もない。
「高いところから大変失礼をしております」
うわっ、これは私に対するピンポイントお願いだ。
だって、見渡す限り、低いところには私ひとりしかいないのだ。

知らんぷりをする度胸はないので、クワを休めて軽く会釈をした。
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
窓からは私に向かってちぎれんばかりに手が振られている。
ワッキーの芝刈り機か!
こうしてお願いカーは舞台から去っていった。
なんだか、とても恥ずかしかった。

ふと冷静に考えてみた。
土手の上から手を振る選挙カー。
それに答える長靴、麦藁帽の農民。
なんと絵にかいたような田舎の選挙風景だろう。
いっそその風景になじんでしまった方が、恥ずかしくないのではないだろうか。
よし、今度選挙カーがやってきたら、汗を拭きながら手を振ってやろう。
思いっきり、農民を演じてやろう。

しかし、私が畑にいる間、選挙カーはもう来なかった。
そりゃそうかもしれない。
ここには有権者は私ひとりしかいないのだ。
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[ 2005/11/26 00:00 ] ある日の出来事 | TB(0) | CM(3)
みかん畑で
別に応援した訳じゃないのに、頭を下げただけで大声で感謝されたりして恥ずかしいよねー

先日、防風林にくるりと囲まれたみかん畑で仕事をしていたら、選挙カーがやってきた。畑に人は少ないし、他所の町からの出馬でイマイチ声も盛り上がっていなかったのにいきなり勢いづいて「お父さん、手を振ってのご声援ありがとうございます!!」ってすげーの。(@_@;)

誰か手を振ったんだな~と思ってみかんの木の上から覗いてみたら、旦那がミカンの木の上から手を振っていた。お前かぃ・・・_| ̄|○
[ 2005/11/28 08:03 ] [ 編集 ]
そそ(o^-^o)
ごくごくローカルな市議戦の時ってそんな感じだった

下校中の小学生の姿を見ても
「お父さん、お母さんによろしくお伝えくださいね」だって。

[ 2005/11/28 09:02 ] [ 編集 ]
まむちゃん>
いやいや、旦那さんの気持ちもわかります。
アレだけ感謝されると、無視って訳にもいきませんわ。
きっと、農村の有権者を演じていたんですよ。
それにしても、すべての出来事を、とっさに自分に都合のよいように解釈して、大声で返すというのは、ある意味特殊技術ですな。

まぁむさん>
おぼれるものは藁をもつかむってとこでしょうか。
小学生って吸収力があるから、その名前を一生覚えてたりしてね。

そういえば「○○こうたろう」と言う人が
「走れ!コータロー」をスローガンに、ホントに走ってました。
徒歩のときにそんなのに出会いたくないなあ。
[ 2005/11/28 21:25 ] [ 編集 ]
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こみ

  • Author:こみ
  • 三重県在住。
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