物の話によると、あらゆる言語の文字の中で、
漢字ほど一文字に含まれる情報量が多いものはないそうだ。
あたりまえだ。
いったいいくつあると思っているのだ。
意味ごとに文字があるというめんどくささよ。
しかし、これがまた漢字の面白さでもある。
アルファベットなんて、せいぜい26文字。
収集する気にもなれない。
その点、漢字はコレクター魂をくすぐるだけのバリエーションがある。
さらに漢字を面白くしているのは書道的ニュアンスだ。
以前、タモリが面白いことを言っていた。
『飛』という字の書き順が納得できなかったのだが、
書道の先生に聞いて納得できた、というのだ。
美しく書くために、最後に中心の縦棒で締めるのだそうだ。
書の世界で漢字を構成しているのは線ではない。
一つ一つが形をもったパーツだ。
最も基本となる『一』を見てみよう。

筆の入り、最後の留め。
そもそもがものの形をそのまま表した象形文字だったのに、
いつの間にか芸術にまで進化してしまった。
ところが、この『書』と『象』には相容れない表現があるのだ。
私が気に入らないのは『上』という字だ。
もっと近づいてみよう。
『
上』
もっともっと

ほら、あそこが下がってる!

やっぱり、ウエ、ノボル、ジョウジョウ、アゲアゲを表す『上』という字、
右肩上がりでいてほしいではないか。
書道にも、はね、はらい、とめなどいろんな技がある。
そこは一番雰囲気のあったチョイスをしてもらいたい。

どうだ。
アゲアゲだろう。

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生え生えの字ぃも考えてみてくださいー