実家のガスコンロが壊れて買いに行ったとき、本当に欲しいものがないと思った。
揚げ油の温度がある程度以上になったら火が消えるとか、20分で自動消火とかはあるのだが、
母が味噌汁を吹きこぼさないように『沸騰したら消火コンロ』とか、
干物を焼いて炭にしてしまわないように『煙が出たら消化グリル』ってのはないのだ。
母が記憶を自由に操るようになって以来、「あったらいいな」と思うことが多くなった。
これだけテクノロジーだとかAIだとかが進歩した世の中、しかも高齢化社会なのだ。
もうちょっとそちらの分野に向かって開発が進められてもいいのではないか。
欲を言えば『シニア向けドラえもん』はできないのか。
例えば、メールやラインで送った文字がテレビの画面に映る『プチオーロラビジョン』
年寄は何よりもテレビに目が行くものだ。
そこに、スイッチが入っていてもいなくても文字が出るようにできないものか。
「薬飲んだか」「血圧測ったか」「水分を摂れ」などと電話以外で伝えたい。
そのあと忘れてもいい、ともかくこちらは一言伝えたいのだ。
母は電子レンジで温めたものをそのまま忘れてしまう。
何を隠そう、私でも忘れてしまうのだ。
今の時期、それは間違いなく食中毒を招く。
だから、チンとともに扉の開く『オープン電子レンジ』があってほしい。
この際、母がなんでも2分加熱してしまう方は目をつぶっておこう。
『だるまさんが転んだルンバ』
母は膝が痛いし腕力も衰えてきているので、掃除がうまくできないらしい。
掃除機やクイックルワイパーも使いこなせなくなりつつある。
そんな時はルンバ…なのだが、これを見たら母は毎回驚くことだろう。
だからごみ箱なんかの形をしていて、母に見つかったらその時は停止してもらいたい。
最近テレビで見たのだが、弁当箱サイズの炊飯器があるらしい。
会社にもっていって、お昼に炊き立てご飯が食べられるのだ。
だったらできないか、『仏炊飯器』
母はまだご飯が残っていても、仏壇用にと新たにご飯を炊くことがある。
仏壇のあのお供え用の器で、一回分ずつ炊飯できたらとても便利なのだが。
母にとって、冷蔵庫という世界は広すぎるらしい。
食事の用意をするときに、一つの扉、ある日は一つの引き出ししか見ていない時があるようだ。
だったらいっそ『ワン引き出し冷蔵庫』はできないだろうか。
『千と千尋の神隠し』に登場した『釜爺』の薬引き出しみたいな形で、
一食ずつ、あるいは一日分ずつ入れて、そこしか開かないようなシステムにできないか。
なにしろ母は、スーパーのお惣菜より、日持ちする真空パックを先に食べる習性があるのだ。
『猛アイボ』
母はなかなか血圧を測りたがらない。
腕にガブリと嚙みついて血圧を測ってくれないだろうか。
ルンバより怖がるだろうけど。
どうだろう、こんな商品はできないものだろうか。
ぜひアイリスオーヤマさんに一考を願いたい。

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