あれ以来、会社での筋トレがやりにくくなった。
なにしろ社長は突然あちこちの掃除を始める。
店長は通りがかりに愚痴を言う。
N岡は二人の圧力からエスケープしてくる。
もうちょっとわしを一人にしてくれんか。
ひょっとしたら私がいない間に、社長は機械の裏を見てしまったかもしれない。
プッシュアップバーや2個の鉄アレイを見たらどう思うだろう。
それが何か理解できずに、不思議なインテリアだと思ってくれないだろうか。
だとしたらそれを使っているところは見られてはいけない。
そうなるとできるのはスクワットぐらいだ。
スクワットなら見つかった瞬間にストップすれば、立っているかしゃがんでいるかだ。
それならとっさの場合でもなんとか理由をつけられる。
逆に一番できないのが腹筋だ。
寝転がっているか、イスに座って足を上げているかだから仕事中の姿勢とは言えない。
ところが先日『ターザン』のインタビュー記事で良いことを聞いた。
俗にいう起きあがり腹筋よりも、鉄棒などにぶら下がって足を上げる腹筋の方が効くらしいのだ。
それなら寝転がっているよりもごまかしやすい。
「ぶら下がって腰を伸ばしていました」と言ったらいたわってもらえるだろう。
おっさんにとって『腰』と『肩』と『ヒザ』は万能の言い訳なのだ。
よし、倉庫の奥の斜め懸垂場に行こう。
そこにはいろんな高さに鉄筋が通っている。
鉄筋だけだと薄すぎて指でつかんでいるのが痛いから、古いノボリのポールを当ててみた。
するとこれで斜め懸垂ができるようになったのだ。
同じものをもっと高い位置に作ってみよう。
いかん、高さはいいが向きがよくない。
鉄棒のように独立していれば順手でぶら下がることができるが、鉄筋は後ろが壁だ。
どうしても逆手に持つことしかできないので、肘がとても痛い。
試しに足を上げてみたがとても我慢できない。
これはあきらめよう。
そんなことばかり考えていたので勢いがついて、仕事が終ってからジムに行った。
ここにはぶら下がれるモノはないが、角度の変えられる腹筋台がある。
それを一番高い位置にし、バーを持てば斜めだけれど足上げ腹筋ができる。
やってみよう。
20回やったら最後の方がきつかった。
1分のインターバルで2セット目をやったら後半足が曲がってしまった。
3セット目は11回でギブアップだ。
これはかなりきついのではないか。
そんなわけで二日たって今、猫背でキーボードを打っている。

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