先日、ちづるに誕生日があった。
なんかこう、それなりにしておかないと後々の生活に悪影響を及ぼす。
なんかしておこう。
買物をするなら土曜日しかない。
ちづるは出勤で私は休みだ。
実家に行き、病院で薬をもらい、母をスーパーに連れて行き、お昼を食べた帰り道、
一応目星をつけていた店に行った。
幸い店には狙っていたものがあった。
組み立て式のミニチュアハウスみたいなもので、完成図の見た目は良い。
私が組み立てるわけではないので、ちづるが好むであろうモノを予想して買った。
これで肩の荷が下りた。
誕生日は月曜日だったので、ちづるの食卓に置いておいた。
やがてちづるが起きてきて、とりあえず喜んで、早速開封にかかった。
しばらくするとちづるが、
「なんか粉がこぼれとるんやけど、不良品じゃない?」
粉?
見せてもらうと、細かい部品がいくつかのビニール袋に分かれて入っているのだが、
そのうちのひとつが、焦げ茶色の粉まみれになっている。
中の小袋が破れているのかとよく見てみると、小さい虫が這いまわっているではないか。
さては木の部品に紛れていた卵が孵ったのか。
これはあからさまなクレームだ。
すでにちづるの持ち物になってはいるが、私が行かなければならないだろう。
降ろしたはずの肩の荷が倍の重さになってのしかかる。
「レシートがいるよ」
そうであった。
しかし私はレシートをどうしたであろう。
なにしろ一番見つかってはいけないレシートだから、どこかに処分したはずだ。
とはいえ、この時は月曜の朝、探している時間はない。
夕方、ちょいとしたカロリーのカタマリを買って帰宅。
それから一番怪しいゴミ箱の中身を別のゴミ箱に移しながらレシートを探す。
「ここではない」と判断をしながらその余韻で手を動かしているときに発見!
見られたくないと思ったのだろう、小さく握りつぶしてあるおかげで深いところに落ち込んでいた。
火曜日、仕事が終ってから交換に行った。
返品してもよかったのだが、そうすると別の知恵を出さなければいけなくなる。
ちづるも交換でいいというのでそうすることにした。
ただし、同じものだと同じ部品が入っているはずだから、
同じ値段で別のタイプの物に替えてもらった。
ちづるが帰って来てからさっそく開封、点検。
よし、OKだ。
一応ちづるに、前のと今度のとどっちが良かったか訊いてみたら、今度のやつの方が好みだそうだ。
「さすがワシ!」
「あんなのを引いたくせに」

↑家庭内のプレゼントだからよかったもののクリックしてね。
スポンサーサイト