月曜日だというのに徒歩出勤、いや、スキップ出勤だ。
帰りにちづるといつものでない居酒屋で落ち合う手はずとなっている。
今月はお小遣いをほとんど使っていない状況なのだが、お得な地域振興券があるとなったら、
それは経済のためにもストレス解消のためにも消費しなくてはならない。
あのちづるの会社の近くの店なら、スタッフさんとはしゃべらないし、他の客とは離れている。
タイムカードを打った後、私は寒風を切り裂く勢いで目指す店まで歩いた。
最初のビールを飲み終えたころ、ちづるがやってきた。
おそらく奴もものすごい勢いで会議を終わらせたのだろう。
お疲れ様の乾杯をして、後半は熱燗で酔っ払う。
店を出たのは7時半ごろだった。
2人で国道の歩道を歩いていたが、あまりの寒さにコンビニに避難することにした。
その時ちづるがおかしなことを言った。
「買うものはないけどな」
理由を聞くと、「全部しょっぱいから」だそうだ。
なるほど、減塩生活が長くなってきたから我々は薄味に慣れてしまっている。
市販のものは塩辛く感じるようになってしまったのだ。
そういえばさっきの居酒屋でもそうだった。
先に着いた私が頼んだ『鶏のたたき』は、ポン酢だからOK。
次に来た『焼鯖』は塩サバでなかったし、ダイコンおろしで食べたからOK。
ヒラメの薄造りは、ポン酢だったし自分でつける量を調節できる。
ところがその後の『カキフライ』はおいしかったのだがタルタルソースを塩辛く感じた。
『ひじきの煮物』と『真珠貝のぬた』も美味しいのだけど味が濃い。
最後の『アオサのてんぷら』は天つゆも塩もなくてちょうどよかった。
やはり塩分に敏感になっているのかもしれない。
だとしたら、確かにコンビニの商品は塩辛く感じることだろう。
だが、この日の夜道はとても寒い。
寒い>寒冷>かんれい>かんれー>カレー……カレーパン食べたい。
カレーパンとお茶と温泉卵とパンケーキを買って帰宅した。
たくさん摂取した塩味を打ち消すために甘いパンケーキを食べる。
その前に、賞味期限を過ぎたので実家から持ってきた伊勢うどんを食べなくてはならない。
ただ、家にもコンビニにも伊勢うどんのたれはなかった。
だから、温泉卵のダシの味で食べるのだ。
さすがに温泉卵のダシだけでうどんを一玉では味気ない。
溜まっていた納豆のたれを一袋入れることにした。
納豆とうどんの量を比べたら、辛すぎるようなことにはならないだろう。
うん、ちょうどいい。
デザートにカラメルみたいなのが乗っかったパンケーキをいただく。
塩分もカロリーも炭水化物も糖分もアルコールもオーバーしてしまった夜だ。
だが、そんな日も必要なのだ。

↑今日のお昼がカレーパンだと思うとウキウキしちゃうんだけどクリックしてね。