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IH

 おわびと訂正

三日前に書いた『孤独な奉行』というネタでご紹介したクッキングポットが、
「IHではないのではないか」というご指摘を受け調べたところ、
IHではありませんでした。
おわびして、普通の電熱器だと訂正させていただきます。

だいたい私はIHと相性が悪いのです。
そうそう、あれは一年ほど前……


     ※


あれはまだ親父も健在で、でも母が少し忘れっぽくなってきたころだった。
実家のガスコンロはある程度以上の温度になると火が消える仕組みになっているのだが、
火が消えるほど温度が上がったころには中身は焦げているのだ。
何度かそういうことが重なったので、IHに替えようという話が出た。
しかし母は「これはまだ新しい」とか「気に入っている」と言って買い替えに応じないのだった。

なんとか母に「うん」と言わせるために私はいろいろ考えた。
まずはIHのすばらしさを教えなくてはいけないだろう。

「IHはな、お湯が沸いたら勝手に切れるし、タイマーセットもできるんやで。
 ゴトクが無いからサッと拭けるし、低いから使いやすいよ」

母は、「へー、ええものがあるんやな」と感心はするけれども、関心は示さない。
もっと説得力のある説明をしなくてはならない。
多少はウソが混じってもいいのではないか。

「国がな、お年寄りの家ではこういうのに替えてもらいたいって言うとるのよ。
 今から何年かすると、ガスのはなくなるから、早めに替えておいたらどうか」

母は「そうやねえ」と悩んだようなフリをするが、
「またその時にな」と受け入れない。

これはちょっと厳しく言わなければ動かないだろう。
忘れっぽくなっていることは自分でもわかっているはずだ。

「何回も鍋を焦がしたやろ。もし火事にでもなったらどうするんや。
 IHやったら絶対に火事にならんから。しかも楽なんやで」

母は「火事なんか起こさへん」というだろう。
こうなったら泣き落とししかないのではないか。

「頼むから替えさせてくれ。もうどこでもこれに替えとるんやで。
 年取った親にこんなコンロ使わせとるってわかったら笑われやなならんのやで」

これでだめならもうキレるしかない。
私がいかに本気か、どれだけ腹を立てているかわからせるしかない。

「何回言うたらわかるんや!もう世の中はIHになっとるんや。
 自分ではそんなことわからんやろ。今の時代がわかっとるもんの言うことを聞けや。
 わしら毎週買い物に連れっとるやないか。ホームセンター行きたいっていうたら連れてくやろ。
 こっちがそれだけやっとるんやからそのぐらいのこと「うん」っていうたらどうや!」


「落語の練習ですか?」



はっ、小柄子ちゃん……
ここは会社…
しまった、仕事中にシミュレーションしていたら興奮して声が出ていたではないか!
それを聞かれてしまった~、恥ずかしい~
顔から火が出るわ。
IHになりたい。





↑ケアマネージャーさんに「IHは無理でしょう」って言われてあきらめたのだけどクリックしてね。





熱いよ
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[ 2020/11/27 07:02 ] 身内のこと | TB(0) | CM(6)
プロフィール

こみ

  • Author:こみ
  • 三重県在住。
    妻のちづると二人でダラダラ暮らしています。
    晴耕雨読が理想です。
    記憶を自在に操る一人暮らしの母のところへ通ったりもしてます。


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