朝から実家のお買い物を済ませ、午後は久しぶりの畑仕事だ。
ともかく雨に祟られ続けた今月の週末。
例年なら「あとは苗が育つのを見守るだけ」という時期のはずなのに、
まだまだ畑の半分が遊んでいる状態だ。
玄関あたりのミズナやハクサイやレタスを植え付けてしまいたい。
とはいえ、金曜も雨が降った。
だから土をいじる作業は、一日待って日曜にする予定で、
今日は畑周りの草刈りと、まだいるナスの片づけだ。
ナスを引っこ抜いたあとの畝はやはり草だらけ。
時間はあるし、翌日の手間を減らすために草取りをしておこう。
ねじりガマで土を削り、なるべく草を根っこから抜く最も丁寧な草取り法だ。
短いけれども畝二本、特に畝間のやつらは丈夫に育っている。
あと少しでおしまいというところで、草の影に人工物を発見した。
どこかから風で飛んできたゴミだろうか。
あっ、こ、これは!
あれはちょっとだけ季節が秋っぽくなったころだった。
仕事の服装もノースリーブではアホに見えると思える気温になってきた。
半袖で仕事をし、通勤の時には上にベストを着るようにした。
ずいぶん昔に買ったベストなのだが、えんじ色なので他の衣装と合わせにくくて眠っていた。
作業服代わりにするならこの色でもよかろうと、奥の方から出してきた。
が、このベストを着なくなったのは色だけが問題だったのではなかったのだった。
私がベストを着る一番の理由はポケットだ。
ベストのポケットにスマホや鍵やメガネを入れれば、ポシェットを持たなくて済む。
ただ、このベストの胸ポケットは浅い上に、横に開いているのでものが落ちやすい。
ポケットとしての信頼度は驚くほど低いのだ。
ちょうどその頃、使っていたリップクリームが、小指の爪でもほじくれなくなった。
その役目を全うしたのだ。
私は2本セットの新品を開封し、そのうちの一本を目薬と一緒にベストの胸ポケットに入れた。
そして会社帰り、もう暗い畑にナスの収穫に行った。
使おうと思ったらリップクリームはポケットになかった。
どこで落としたのかはわからない。
ただ、それでこのベストのポケットが良くないということを思い出したのだ。
そのときのリップクリームに違いない。
泥まみれだが、容器の印刷は布地にこすれた様子がなく新しそうだ。
が、どうしよう。
食べ物ではないが口に使うモノだ。
露天で数週間、台風の雨にもさらされてきた。
とはいえ、キッチリふたは閉じられていて中身に問題はなさそうだ。
なんと言ってもほぼ新品なのだ。
さて、これを使ったものか、捨てるべきか。
ちなみに、泥が付いていたからポケットに入れたくなくて、
車のその辺に置いていたら、帰宅するまでにどこかに転がって行ってしまい、
今、どこにあるのかはわからない。

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