週に一度、母を買い物に連れていくのだが、
『連れていく』というのが失礼なぐらい、わが家のモノも買ってもらっている。
あれも買え、これはいらんのかと、あちらからグイグイ推してくるのだ。
せっかくなので、肉や刺身やフルーツグラノーラなど、
自分で買うには負担の大きいものを主に買ってもらう。
買ってもらうばかりが私の役目ではない。
買物チェックもしなければならない。
母はもう結構な年なので忘れっぽくなっている。
入口でちりめんじゃこを買ったからシシャモはいらんやろ、とか、
みりんは先々週買った気がするから大丈夫のはず、などと指示する。
ときどき、母の方が正しくて文句を言われることもある。
私の記憶も当てにならないので、最近は買い物前に冷蔵庫を確認することにした。
なにしろ母は『週に一度しか買い物に行けない』という強迫観念があるので、
ちょっとでもたくさん買っておかなくてはいけないと思っているようだ。
よく重なるものが、あげ、ウィンナー、玉子、納豆などだ。
調味料など日持ちするものはいいが、生系のものは要チェックだ。
なにしろ年寄り二人の生活なので一回に食べる量が少ない。
古いものを見つけたらなるべく早く食べるように言っていたのだが、
私が古い方をもらっていった方が良いということに気が付いた。
偉そうに言っているが、この冷蔵庫チェックを私もよく忘れる。
こないだは、母も私も玉子を1パック買ったのだが、
家に帰ってみたら未開封の卵が1パック、冷蔵庫の上の方に入っていた。
母は背が低いので上の方があまり見えないのだ。
この日は私が卵を2パック持って帰ることになった。
先日、お菓子を入れている戸棚を見たら、ミニカップ麺が4つほどあった。
いつも母が天そばで親父はうどんかカレーなのだが、カレーばかり残っている。
おそらく、親父が天そばを見てほしくなったのだろう。
でも、これは非常食になるので置いておくことにした。
それとは別に、ずいぶん買った記憶のないシーチキンがあったので、それをもらってきた。
先週、買ってきたものを分類して片づけていると、
母が炊飯器の下の戸を開けて「あ」と言った。
あんなところにも収納があったのか。
これはチェックしておかなくては。
見たら今日買った麩が新品で2袋もある。
麻婆豆腐の素も二つ、わさびが2本。
母は麩好きだし、麻婆豆腐はときどき食べたくなると言っていた。
それぞれ古い方を私がもらっていくことにした。
こうして我が家のエンゲル係数は下がっていく。

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