なんたる暑さだ。
職場のエアコンの設定温度を下げたのに、Tシャツが汗でしっとりしてくる。
持って行った水も500ccのペットボトル1本では足りなくなった。
メモののり部分も、機械用のオイルも普段より柔らかい。
帰る時間になって車に乗ったら、日陰にあったにもかかわらず温室状態だ。
と、こんなに暑い日なのだから寝室も暑いに決まっているではないか。
どうして窓を開けて風を通しておかなかったのだろう。
部屋に入った途端、閉じ込められていた空気がむんわりと抱き着いてきた。
エアコンをつけたい。
でも、今年はまだ初稼働させていない。
天気のいい日に部屋を開け放して1時間ほどフルパワーで動かすといいと聞いた。
機械内のカビが出て行ってくれるらしい。
それをしていないということは、エアコン内はカビだらけなのだ。
そんなのをそのまま動かすということはカビの散布と同じだ。
部屋が涼しくなってすやすや眠れても、私の肺は緑の胞子を目一杯吸って、
明日から良くない咳が出るようになるに違いない。
このまま寝よう。
音楽が4曲も終わったが眠れる気配が感じられない。
冷蔵庫からアイスノンを出してきて首筋に当てた。
少し涼しい。
左手がかゆい。
どうやら2か所かゆい。
最初は掻いていたが、ちょっと指先で触ってみた。
少しふくれている。
蚊がいるのだ。
蚊取り線香を付けたとき、部屋の外に扇風機があるのを発見した。
しかしこの扇風機は、おそらく去年の夏が終わった時からここにあるのだろう。
これをつけて寝たとしたら、私の肺はほこりを目一杯吸って、
明日から良くない咳が出るにようになるに違いない。
音楽を追加し、のどシュッシュをして、アイスノンを枕に目を閉じる。
暑い。
寝られるだろうか……
ぷぃ~ん
蚊だ!
蚊取り線香に火が着いてないではないか!
着け直したら入口を閉めなければならない。
閉めたら煙たい。
マスクを着けたら暑い。
あ、でもマスクを着けたらエアコンを点けてもいいのではないか。
そうだ、私の肺はマスクに守られる。
カビの胞子は花粉より大きいはずだ、と思う。
私はエアコンのスイッチをオンにした。
初エアコンで寝た朝はだるい。

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