柿を1+5個もらった。
私も好きな方だが、わが家ではあまり食べるタイミングがない。
なので実家に持って行ってやることにした。
私の両親はとんでもない山奥の出身なのでこういったものが大好きなのだ。
父「うおっ、柿や!」
母「あれー、うれしー」
こういう喜び方だ。
特に先にもらった一個が“熟し”になっているのがたまらないらしい。
さっそく固いのを一個皮をむき、親父に与えて母と私は買い物に行く。
母「熟し食べたーい」
父「おまえらが出てったら一人で食べたろ」
母「そんなことしたら口をひん曲げるよ!」
それほどまでにこの家では熟し柿が貴重品扱いなのだ。
家を出る前に炊飯器のスイッチを入れた。
お昼ごはんは味ごはんなのだそうだ。
以前私が一人で買い物に行ったときに買った『マツタケごはんの素』を使ったらしい。
母は味ごはんを炊くときこういうものを使わないので、珍しいものだと思ったのだろう。
次に私が来るまで取っておいてくれたという。
わが家ではしょっちゅう食べているのだが。
買物に行く車の中で母が苦労話をする。
「朝からアレを炊くために良いだしをとった」
はて? アレはお米に混ぜて炊くだけのはずなのだが。
「そんなわけにはいかん」
まあ、これ以上言わないでおこう。
「シイタケも入ってなかったから足した」
マツタケごはんなのに?
お昼は炊き立ての、だしの濃いシイタケ入りマツタケごはんだ。
あと吸い物と、スーパーのお総菜売り場で買ってきた高野豆腐とポテトサラダ。
父が高野豆腐をつまんでつぶやいた。
「ここの高野豆腐はうまいこと味が付けてあるなあ」
うんうんそうやなと母と私がうなづく。
しばらく経って、母が高野豆腐をつまんだ。
「ホントにここの高野豆腐はうまいこと炊いてあるねえ」
うんうんそうやなと父と私がうなづく。
「そやけどこのにんじんは硬いな」
花型のニンジンが飾りに入っているのだが、これが噛むとシャリというぐらいの歯ごたえだ。
これを食べるのは私の役目だ。

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