ずっと台風続き、雨続きだったにもかかわらず、日曜日は上天気。
絶好のドブ掃除日和だった。
まるで夏のように暑い日で、住民は汗だくになって作業をした。
朝8時から始まり終わったのはお昼に数分前だった。
一年で一番の面倒が済んだので、お祝いにちづると飲みに行くことにした。
いつものでない、ちょっと高級な居酒屋の開店時間に合わせて家を出た。
夕暮れ時の秋の空は久しぶりに目にしたような気がする。
思えば今年はおかしな年だった。
涼しい時期に暑い日が続いたり、梅雨時に雨が降らなかったり、
猛暑の後は連続の台風、おかげで野菜が高騰した。
ウチの収穫も散々だった。
今は、紅葉がどうなるか、なんて話題がニュースでも取りざたされている。
みんなが『異常気象』という言葉を口にした。
もう数年異常気象ばかりなのではないか。
地球はどうにかなってしまったのではないか。
そう思うのだけど、一つだけ全く変わらないことがある。
日の出、日没、昼夜の時間は、昔からのリズムが全く変わらないのだ。
居酒屋までの田舎道を歩きながらそんな話をしていたら、ちづるがこう言った。
「天文学にはかなわない」
まさにその通りだ。
人間が悪さを働いて地球に変化が起こっても、星同士の関係性は変わらない。
太陽も月も星も、人間の影響なんてまったく受けないのだ。
温暖化で海水の温度が上がり台風が…なんて気象学がわめいても天文学は揺るがない。
地質学や火山学が地震の威力を訴えても、天文学で考えたら星の皮の些細な出来事だ。
歴史学が過去の天変地異を伝えても、天文学では気付かないほどの一瞬に過ぎない。
天文学は最強だ。
文学が月を、季節を、空を詠んでも、天文学に合わせているだけ。
あちらが文学に寄り添って来る事はない。
音楽が『惑星』なんてタイトルで表現しても、宇宙には音がない。
何月何日何時ごろ、火星が地球に近づきますよ、なんて数学を駆使して計算しても、
所詮紙の上に鉛筆で書くのが精いっぱいだ。
政治学や経済学なんて屁でもない。
民俗学とか医学とか文化人類学どころか生物学ですら我々のひとりよがりだ。
流体力学とか音響なんとか学とかかんとか応用学とか最近の細菌学とかいったい何だ。
渦巻がどうだとか、ドップラー効果だとか、憲法変えたれとかどういうことだ。
ああーん、天文学に乗じていばっている難しそうな学問を蔑んでやろうと思ったのに、
私に学がないばかりにうまく誹謗中傷できーん。
ガクッ。

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