世の中が白と黒になっている。
いや、サッカー一色になっている。
サッカーボールの色に掛けてみたのだが、ただわかりにくいだけになってしまった。
と、私なんかが言い出すぐらい、世の中はサッカーにどっぷりハマっている。
最初のコロンビア戦はいつもの居酒屋で見た。
いや、いつもの居酒屋にいた。
スキンヘッド1号に誘われて焼き鳥屋で飲んだ後でいつもの居酒屋に来たので、
かなり酔っ払っていて内容を覚えていない。
ただ、大勢と一緒になって歓喜の雄たけびを上げたことだけうっすら記憶がある。
そもそも私はスポーツを見る習慣が無い。
居酒屋でヤなやつに話しかけられたくないときにプロ野球の画面に目をやるぐらいだ。
特に応援しているチームもないし、好きな選手もいない。
それでも、日本代表が戦っているとなればもちろん勝ってほしいとは思う。
勝ってほしいが、勝つまでの経過はそんなに知りたくはない。
先日、日本が決勝トーナメント進出をかけてポーランドと対戦した。
そのときも、私はいつもの居酒屋にいて、珍しく酔っぱらっていなかった。
座敷にはスポーツ好きの団体が居て、まるでスポーツ居酒屋にいるような雰囲気だった。
カウンターにいる常連や店のスタッフもテレビ画面に釘付けになっていた。
歓声が上がると、調理場の女将さんが「何かあったのー?」と出てくるような状態だ。
そんなだから、私も無駄な話題を持ち出せないでいた。
ただ、日本とポーランドのやり取りを見ていた。
こんなに身の入っていない私でも、チャンスやピンチには、
「ひゃー」とか「どわー」とか「うひー」とか声を上げてしまう。
緊張と興奮の連続だ。
みんなこれを楽しんでいるのだろうか。
私には耐えられない。
やはりスポーツは翌朝のニュースで知るべきだ。
そんなわけで、私は中休みの時間に店を出た。
翌朝、ネットのニュースで日本が決勝トーナメントに出られるようになったことを知った。
ああよかったよかった。
しかし、記事をよく見るとポーランドには負けている。
負けても決勝に出られるのなら、あんなに緊張しなくてもいいではないか、
と思ったが、その内幕は朝の情報番組で知ることになる。
なんか、勝ち負けとか得失点差とかだけでは決着がつかず、
イエローカードの数まで勘定して進出が決定したらしい。
つまり、かなりの接戦だったということだ。
よかったー、生で観てなくて。
テレビで結果を知った後、良いシーンだけを見せてもらえたらそれで満足だ。
すごくサッカーのうまい人達の集まりなのだから、上手な技が決まった時の映像だけで良い。
ただ、情報番組で観るデメリットもある。
サッカーを観ている人を見せられたり、素人の感想を聞かされたり、
試合後の都会の交差点の様子を見せられたりするのだ。
それでも、勝った後の喜びだから特別に大目にみよう。
でも、試合前の動物による勝ち負け占いは許さない。

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