MえとAりは食べ物の好みが真逆だ。
例えば、肉嫌いのMえが焼肉屋で食べられるエビとウインナーはAりがダメ。
逆にMえが触れることもできない生肉や内臓がAりは大好きだ。
Mえは魚介も苦手だが、ウニとイクラは大好物で、Aりはそのどちらも食べられない。
他にも好き嫌いがことごとく背中合わせになっている。
この二人が声をそろえて嫌いだというものがある。
高野豆腐だ。
なによりも食感が嫌いらしい。
この話題が出た時には賛同者がたくさんいた。
世の中には高野豆腐を嫌う人が多いらしい。
これが大好きなのが私の母だ。
買物に連れて行ったとき、お昼のおかずを選ぶときには必ず入っている。
なによりも、年を取ると柔らかい物を好むようになってくる。
甘くてダシが利いていて柔らかい高野豆腐はお年寄りむきだ。
若い人には嫌われるが、高齢者には案外好まれているのかもしれない。
その証拠に、スーパーのお総菜コーナーには必ず並んでいる。
いつ行っても置いてあるということは、買う人がいるということだ。
MえとAりを引き合いに出さなくても、世の中の好みは千差万別ということだ。
ちなみに私は、けっこう高野豆腐は好きな方だ。
ただ、おかずにもおつまみにもならないとは思っている。
こういうおかずは他にもある。
私はスーパーの総菜売り場にはA群とB群に分かれていると思っている。
揚げ物、肉系がメインの売り場がA群で、小鉢系おかずのコーナーがB群だ。
「誰が買うねん」系のおかずは主にB群だ。
私が苦手とするのは春雨の酢のものだ。
まさに、こんなの誰が食べるのか、と思うのだが常にあるのだから誰か買うのだろう。
我々は好きだが、ぬたとかシイタケとかサトイモとかも子供から見たらそうなのかもしれない。
昔は大っ嫌いだったが、年を重ねるにつれ、だんだん好きになって行った。
惣菜だけではない。
お菓子にも「誰が買うねん」系はけっこうある。
先日、買物中に母がとんでもないお菓子をかごに入れた。
業者さんが来た時に出すのだと言っていたが、お茶うけアソートって感じのやつだ。
パッと見は確かにカラフルだ。
その中身ときたら、ゼリーやら小粒のまんじゅうやらようかんやらが個別包装されている。
素材のわからないしろいもので巻かれた中身のわからないものもある。
おそらくすべてが甘い。
こんなものを買う人が……いるのだ。
ま、好みはそれぞれだから仕方がない。
でも、業者さんはこれを出された時、受け入れられるのだろうか。
ちょっと気の毒に思っている。

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