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月別アーカイブ  [ 2018年02月 ] 

おしりあい

いつもの居酒屋のバイトMえは、長い時間をかけ苦労して資格を取った。
それを生かし、やっと就職することができた。
今週の初めから仕事に行くようになり、今は人について研修をしているようだ。
休憩時間が決まっていない仕事なので、
「やっと休憩~」などと妙な時間にLINEが来たりする。

いつもの居酒屋のもう一人のバイトAりはパンマニアだ。
和食のおかずでも主食はごはんよりパンがいいというほどだ。
おいしいと聞いたら遠方のパン屋さんまで買いに行ったりしているらしい。
そんな彼女が、私の以前の職場近くにあるパン屋『とんちん』を知らないなんて。
常連のおっさんたちも知っていたのに自分だけ知らないのでとても悔しがっていた。

私は昼休みにツイッターを眺めたあと、20分ほど本を読む。
いただき物の本が大量にあるので読む物に困ってはいないが、
贔屓の伊坂幸太郎の本が出ているのを見かけて買った。
久しぶりの短編集だ。
彼の短編は一話一話が関連していたりするので、一日一篇ずつ読んでいきたい。


Mえの就職が決まり、朝は早く出勤しなくてはならないので、
バイトのシフトを火・木・土から一日減らすことになった。
「木曜にMえが休みなら、ワシも休もうかな」とLINEの返事を送ったら、
「こみも休みない」と返事が来た。
そんなことをしたら絶対に「Mえがいないとこみは来ない」と言われることだろう。

『とんちん』の営業時間はややこしい。
月・火・水が休みで、朝7時から売り切れまでの営業だ。
だいたいいつも5時前には売り切れてしまうらしい。
Aりは金曜が休みなので、その日に行って来たらいいと教えてあげたのだが、
「初めての店に一人で行けない」などとしおらしいことを抜かすのだ。

伊坂幸太郎の短編は、一篇が50ページ弱だ。
読みやすいので、私のお昼の読書時間でも無理をすれば読み切れないこともない。
第一話、第二話はなんとか時間内に読むことができ、40分から昼寝ができた。
しかし、第三話は時間内に読み切れなかった。
Mえが「お菓子もらった」とかどうでもいいLINEを送ってくるからだ。


Mえが居ないからという理由ではないが、木曜にはいつもの居酒屋に行かなかった。
本当は木曜は家で『プレバト』を見たいのだ。
金曜日は見たい番組が無いし、AりとKちゃん二人が居酒屋にいる。
どうせなら、女子が二人いる日に行った方が有意義ではないか。
そうだ、Aりがいるのならいいことを思いついた。

木曜は飲みに行かなかったので、家でもお酒を控え、早めに寝床に入った。
金曜の朝、いつもの仮眠をとらずに7時40分に自転車で家を出た。
『とんちん』でパンを買ってって、Aりを驚かしてやろうという作戦だ。
会社とはずいぶん方向が違うが、以前通勤していた近くだから時間の計算ができる。
そこから会社までは、同じぐらいの距離だから、この時間に出発したら余裕があるはずだ。

余裕を持ちすぎたのか、ペダルを踏む足が軽快過ぎたのか、
パン屋経由でこんなに遠回りしたのに普段より15分も早く会社に着いた。
店長は車でスマホをいじっていたが、入口の鍵はまだ開いてない。
私は裏に自転車を停め、その横でツイッターを眺めて時間をつぶした。
読み終わって表に回ると、入口が開いていていつもの出勤時間になっていた。

昼休み、ツイッターを読んであるので、その時間に昨日の短編の残りを読んだ。
読み終わって普段の読書開始時間だ。
そこからちゃんと次の一遍を読み終わった。
40分から安らかに昼寝ができた。
本日は、なんだかんだで帳尻が合ったというお話でした。





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足あるぞ
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[ 2018/02/24 09:26 ] エンターテイメント | TB(0) | CM(8)
プロフィール

こみ

  • Author:こみ
  • 三重県在住。
    妻のちづると二人でダラダラ暮らしています。
    晴耕雨読が理想です。
    記憶を自在に操る一人暮らしの母のところへ通ったりもしてます。


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