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月別アーカイブ  [ 2015年04月 ] 

困窮球根

百円ワゴンの売れ行きは好調で、私は毎日残り紙を加工して補充している。
おそらく、店長がこのことを社長に自慢したのだろう。
本社から不要紙がどんどんやってきて「いいようにして」というのだ。
「いいように」というなら全部捨てたいところだが、そこは重篤な貧乏性。
まるで内職や図画工作のようなことが仕事のメインになりつつある。

もう一つ私に与えられた、いや、勝手にやり始めた重要な仕事がある。
急激に気温が上がり、桜はまだかいなと上ばかり見ていたら、
足元にはピッカピカの一年生雑草がウハウハ生え始めているではないか。
これが大きくなったら根が丈夫になってしまう。
なのでつまめる大きさになったらできる限り抜いている。

雑草なんてのは抜き始めるとキリがないものだ。
抜いたすぐ前にまたちらほら。
こうやってどんどん進んでいく。
裏口から出たところの庭は私のスペースだと思っているので気をつけているのだが、
店の裏側、室外機やプロパンガスが置いてあるラインは忘れがちになっている。


昨日、私がふわふわしていると、店長が外からやってきた。
どこか営業にでも出かけていたのかと思ったら、
「チューリップ植えてきた」
という。
店長には似合わないファンシーな話題だ。

聴いてみると、誰かにチューリップの球根をどっさりもらったのだそうだ。
それがどんどん発芽したり腐ったりしてきたので植えちゃったらしい。
それはご苦労様です、というところだが、
問題は果たしてどこへ?ということだ。

これが店の裏の室外機ラインだった。
まず思ったのは「なんてことしよる」だ。
そんなものを植えてしまったら草取りがとてもめんどくさくなるではないか。
草取りどころか通行が困難になる。

しかも、考えてみたらそこはチューリップにとって劣悪な環境だ。
まず、北西の方角に当たるので夕方のわずかな時間しか日が当たらない。
暖房を掛けると室外機から冷たい空気が流れる。
そして地面は土ではなく砂利みたいなものだ。
だから売れるのすごく苦労したと言っていた。

さっそく見に行ってみた。
いったいどんだけの数をもらったのだ。
ほぼ10センチ間隔で建物の長さ以上に球根の芽が並んでいる。
それが裏ラインだけでなく、マイ裏庭にまで伸びているではないか。
キィー! 草も抜かないのに余計なものを植えおって。


それにしても、店を切り盛りしている女子たちはあんなに忙しそうなのに、
この店の男子はこんなのんきなことでいいのだろうか。





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お似合いさ
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[ 2015/04/03 06:40 ] ある日の出来事 | TB(0) | CM(4)
プロフィール

こみ

  • Author:こみ
  • 三重県在住。
    妻のちづると二人でダラダラ暮らしています。
    晴耕雨読が理想です。
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