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彼らはすでにいる

ピピピピピ

「ただいま戻りました」

「ご苦労。で、われわれヨンホン星人がこの惑星に移住することはできそうか」

「はっ、予定地である大陸のハズレの島国なら問題なさそうです」

「よし、では計画を立てよう。まずどうしたらいい?」

「とりあえず『市』というコミュニティを作らなくてなりません」

「それはどうやったら成立するのだ」

「人口が5万人いればいいようです」

「なに、我々は5万人もいないぞ」

「そんなときは“水増し”という方法があるそうです」

「なんだそれは」

「いないけどいることにする、という手法です」

「それなら何とでもなりそうだな。で、市に必要なものは?」

「まずは“メイブツ”です」

「説明しろ」

「なんでもよいのです。たくさん生えている植物だとか、何かに見える岩とか」

「適当だな」

「この国家で現在もてはやされているメイブツは“B級グルメ”らしいです」

「それはなんだ」

「さしてうまくない食べ物のことです」

「妙なものがメイブツなのだな」

「そこに付随するのが“ゆるキャラ”と“ミス”です」

「それはなんだ」

「“ゆるキャラ”は存在しない生物をかたどった衣服で、メイブツを宣伝するために媚を売ります」

「衣服ということは、誰かその係りがそれを着て働くということだな」

「ただし、中に人はいないという設定になっています」

「わけがわからんな」

「普通に宣伝するのが“ミス”の方で、そこそこ美しい女性が愛想笑いをします」

「両方必要なのか」

「絶対必要です。さらにそのメイブツには“音頭”がいります」

「ややこしいな」

「歌と踊りのことです。主に市の婦人会が盛り上げます」

「で、盛り上がるとどうなるのだ」

「名物がうまく軌道に乗ると、市の上のカテゴリーである『県』を名乗ることもできます」

「しかし、よその惑星から秘密裏に移住してきた我々が目立ってはいけないのではないか」

「ご心配にはおよびません。メイブツの99%が鳴かず飛ばずです」

「じゃあなんでそんなものを作るのだ」

「この民族特有の『当たったものの真似をする』という心理のようです」

「よしわかった。では早速ヨンホン星人特有のメイブツを作れ」

「はっ」







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結局誰かにまかすのさ
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[ 2013/03/21 06:37 ] 未分類 | TB(0) | CM(9)
プロフィール

こみ

  • Author:こみ
  • 三重県在住。
    妻のちづると二人でダラダラ暮らしています。
    晴耕雨読が理想です。
    記憶を自在に操る一人暮らしの母のところへ通ったりもしてます。


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