今や街の中は看板だらけだ。
あっちを向いてもこっちを見ても、景色の中は文字だらけで、
それがまた全部が全部、目立とうとしているわけだから賑やかしい。
その中で一番目に入ってくるのは『ゆ』だろう。
お風呂屋さんのことだが、大きく平仮名で一文字というのは日本人になじみやすい。
私が考える二番目は『えさ』ではないだろうか。
海が近いから釣り餌の店があるのだろうが、これも二文字でわかりやすい。
ちょっと前に、大通り沿いに大きな看板が上がった。
『ぐ』だ。
私の苦手なアルファベットだが、二文字ぐらいなら私にも反応できる。
するとちづるが妙なことを言った。
「あれは『じーゆー』と読むのだよ」
と。
言語というのは人と人とが意思の疎通をするために生み出されたものだ。
勝手に「こう書いてこう読むのだ」なんてことを決めてはいけない。
以前、我が三重県の津市がローマ字表記を『Z』にしてギネスに載ろうとした。
『つ』は一文字だが世界に発信しようとすると『TSU』になるからだ。
だからといって『Z』は『つ』とは読めない。
だから『GU』を『じーゆー』と読む、などと自由なことは言えないのだ。
だったらどうして『CoCo壱番屋』が『ここいちばんや』なのだ。
『GEO』が『げお』なのだ。
だいたい『じーゆー』は親元から勝手なのだ。
ユニクロユニクロ言ってるけど、どう読んでも『UNIQLO』は『うにきゅろ』ではないか。
こんな惑わすことをするから、おっさんはキーボードで、
『YUNIQRO』なんて中途半端に打ってしまうのだ。
ついでだから行っちゃうけど、なんで『AEON』が『いおん』なのだ。
どう見たって『あえおん』ではないか。
しかもロゴだと『A』と『E』がくっついていて読みにくいぞ。
で、横長の輪っかがあるけど、あれは『O』って読んでしまっちゃいかんのか。
『K`s』も変だ。
だいたいあの『`』はなんなのだ。
いま表示させるのに苦労したぞ。
もう『くす電気』と呼んでやる。
『スシロー』はなんでカタカナなのだ。
ものが寿司だけに『スシーロ』と呼んでしまうではないか。
ちなみにこれはイタリアっぽく『すしーろ』と読むのではなく『すしひとくち』だ。
寿司は漢字か平仮名という常識を無視するからこんなことになるのだ。
こうなると、当然『ローソン』は『ひとくちそん』だ。
商売に使うのにこんなにマイナスイメージの名前があるだろうか。
『♪あいてます、あなたのひとくちそん』
こうなると開いているのはあなたの口みたいではないか。
漢字ならいいというものではない。
『無印良品』って意味はわかりやすいが、読み方はややこしい。
前半は印が無いんだから『むいん』だろう。
後半は普通に読めば『りょうひん』だ。
だが『むいんりょうひん』では飲料品が無いみたいだ。
ここは昔の古き良き日本語風に『よしな』と読むことにしよう。
『むいんよしな』なんだか『ソメイヨシノ』みたいでかっこいいではないか。
なに、勝手に読み方を変えるなだと。
なんて自分勝手なことをいうやつだ。
勝手にどこへでも出て行くがいい。
え、みんな他所から来たお店なの?
そいつはすいませんでした。

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