冬と春の境は嫌だ。
目はかゆく鼻はグズグズで、なのに指先は割れて痛い。
花粉かアカギレかどっちかにしてくれー、
と叫んでいる私に新しい症状が出た。
それは水曜の朝、目覚ましを止めるために手を伸ばしたとき、
「ぐわっ」とガマのように叫んでしまいそうな痛みがあった。
また腰をやってしまったか、と思って患部を探る。
痛いのは腰ではなく背中だ。
背骨から左へずっと離れた方で、肋骨が途切れる裏側あたり。
腰痛に似た痛みだが、脊椎から離れているからヘルニア系ではないはずだ。
ともかくそのうち治るだろうと普通に出勤したが、二日たっても一向に収まらず、
木曜の夜は湿布を貼って寝た
ちづるには、
「肝臓や、飲み過ぎや」
と言われ、上司Tには、
「肝臓や、飲みすぎや」
と言われ、О川には、
「肝臓や、飲みすぎや」
と言われた。
断っておくが、私はそんなに量は飲まない。
なにしろすぐダウンしてしまうぐらいなのだ。
しかも、私の知識によると肝臓は右側だ。
とはいえ、背中の痛みは怖いとテレビの健康番組でもやっていた。
病気はなんでも早期発見が一番だ。
金曜の夜になっても症状が緩和されないのでインターネットで調べてみた。
背中の左側の痛みで考えられる病気の筆頭は『心筋梗塞』
これはいくらなんでも位置が違うだろう。
それに、みぞおちあたりにも痛みがあるらしい。
次に考えられるのが、すい臓の病気だ。
実はもう二十数年も前、腹痛で病院に行ったら「膵炎です」と言われたことがあった。
この時はなんやらの数値が高かったのでそう診断され、ちょいと薬を飲んだら治ったのだが、
今の年齢で膵炎だなんて言われたら「お酒禁止」と言われかねない。
だが、万が一そうであるなら、早く治して早く飲みたい。
土曜の朝になっても痛みが変わらないので医者に行くことにした。
症状を説明すると、先生がこう言った。
「すい臓とは位置が違います。
関係あるとしたら腎臓でしょう。
肺の最下部にかかっている可能性もあるのでそれも検査しましょう」
なんだか怪しい内蔵オンパレードになってきた。
腎臓だってお酒は控えるように言われるだろう。
肺だったらややこしそうだ。
尿検査とレントゲンをとってしばらく待った。
再び診察室に呼ばれる。
「レントゲンも尿もきれいなものです。
おそらく寝違えて筋を痛めたんでしょうな。
湿布を出しておきましょう」
やっぱりな。

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