先週はなにかと忙しく、いつもの居酒屋に顔を出してなかったので、
日曜日に開店時間ぴったりに行ってみた。
さすがに一番乗りで、カウンター一番奥の特等席に座った。
おかんと話しながら飲んでいると、バイトのAりちゃんが来た。
だが、お客さんが来ない。
いつもなら日曜でもすぐ満員になるのに、この出足の遅さはなんだ。
でも、女性二人を独り占めしてお話しているのも楽しいものだ。
私がいない時の話も聞いた。
先週、田んぼの用水路でバイクと身元不明の男性が発見されるという事件があったのだが、
それが、常連の一人、Sやんじゃないか、と誰かが言いだした。
Sやんはバイクであっちこっち行くし、推定年齢にも近い。
心配になった一人が電話したら、本人が出て、
「ワシとちがう」
と答えたそうだ。
そこへやってきた別の常連さん。
「あの事故、Sやんと違うかと思って心配で電話したら、
『その電話、あんたで5人目や』って言われたわ」
と、6人目の前で言ったそうだ。
そんな話で盛り上がっていたら「そうそう」と店に注意報が出ているという話を聞いた。
何やらよくないグループが時々来るのでかかわらないように、ということだ。
30歳ぐらいの女性、3~4人のグループなのだが、
酔っぱらいのおっさんに声をかけては一緒に盛り上がって、おごらせるのだそうだ。
いつもトイレの横の座敷に陣取り、トイレに来たおっさんを誘ったり、
カウンターがいっぱいで座敷に座ったおっさんのところに出張したりするらしい。
で、おごってもらったあと、おっさんが店を出ていくと、
「やったー!」とか盛り上がってる、とAりちゃんは怒っていた。
店側では、出入り禁止も考えているらしいのだが、
常連のおっさんが取り込まれていると言いにくいだろう。
そのグループは金曜によくくるらしいのだが、そのせいで常連が金曜を避けるようになった。
すると奴らは土曜に来るようになり、事前に誰かいるかと電話までしてくるそうだ。
なるほど、それは関わりたくない。
「だから、こみさんもその人たちに捕まらないでください」
「わかった、気をつけるとしよう」
「大丈夫かな~」
「大丈夫、お金持ってないから」
「そんなこと言うとっても、酔っ払ったらきっとおごったるんや、うわ~ん」
そう言ってAりちゃんはカウンターの中に駆け込んでいった。
酔っぱらいは信用がないのである。

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