ニュースを見ていたら、今年はクマの目撃情報が去年より多いのだそうだ。
私の記憶では、去年もそんなことを言っていたような気がする。
ひょっとして、クマの目撃情報は年々増えているのではないだろうか。
その理由はいったい何なのか、考えてみなくてはならない。
一番よく言われるのが、木の実などが天候不良で不作となり、
食べ物を求めてクマが里に下りてくるという理由だ。
人間がその科学力を動員させても、毎年なにかが不作だと言われている。
当然山にも同じような事が起きているだろう。
自然界にいるクマに餌場の線引きは出来ない。
線引きが出来ていないのは人間の側も同じだ。
本来、クマの生活圏である山を切り崩し、住宅や道路を建設したために、
クマの行動範囲が狭くなり、人間の住むところまで出てきたとも言える。
つまり、人間がラインを越えたためにクマと出会うことが増えたのだ。
逆の考え方で、クマが増えているということも推測できる。
ただこの場合は、クマの数が増えたための食糧不足で山を下りてくることと、
数が増えたから目にする機会が増えたという両方が考えられる。
同じ範囲でたくさんいれば、よく出会うようになるのは当然だ。
人間の目撃能力が上がったということもあるだろう。
最近、安売りのメガネ店があちこちに出来ている。
今までかけなかったメガネをかけるようになった人も多いだろう。
人間の視力がアップし、今まで気付かなかったクマにも気付くようになった。
これもないとは言えない。
似たパターンで、見通しが良くなったというのあるのではないか。
昔のように鬱蒼とした森は減り、木が切られたり整地されたりしている。
おかげで遠くまで見通すことができるようになり、その範囲にいたクマが目に入ることとなった。
あり得ないことではない。
山の色が淡くなったという理由もあるかもしれない。
伐採されれば植物はまた伸びる。
しかしそれは若い茎や葉だ。
今まで保護色で見にくかった黒いクマが、明るい色彩の中で目立つようになったのだ。
あるある。
クマは発見されると、場合によっては射殺される。
食糧不足で死んでしまう場合もあるだろう。
そこで、そういう能力のある人が、クマの霊をたくさん見るようになったというのはどうだろう。
本人が能力に気付いてない可能性もあるのでないとは言えまい。
その反対で、枯れ尾花的な目撃例も含まれているのではないか。
そのあたりでクマが死んだことを聞き、びくびくしながら通った時、
枯れ尾花をクマだと勘違いするパターンだ。
それを確認する手段がない限り、否定はできない。
情報収集の仕方に問題はなかっただろうか。
「最近クマを見た人」
と訊ねられ、「そういや先日動物園で」とアンケートの『見た』に○をした人。
どのような情報収集が行われたかわからないので、そんな人がいないとは言えない。
そのパターンで、パンダもクマの一種であると最近知った人が増えたということもあるのではないか。
「こないだパンダ見に行ったけどよー、あれもクマなんだってよー」
と言って『見た』に○をしたひと。
人気キャラクター“リラックマ”のブームも関係あるだろう。
「リラックマかわいー、好きー」
と言って○をした人。
「ちょっと前の話なんだけど、“たれパンダ”もクマなんだってよー」
と○をした人。
こうなると「クマを見たブーム」である。
見てない人も見たと言いたくなる。
「クマを見たんですか!」
「えーとぉ、ちょっと前、遠くてわかりにくかったんだけどぉ、あれクマだったと思うー」
的な人。
このようないろいろな要因で、年々クマの目撃情報は増えているようだ。
目撃情報のあった地域の人は気を付けてください。
そして、いろいろ不謹慎ですいません。

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