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月別アーカイブ  [ 2011年05月 ] 

私におきき

私はいつものようにインターネット、
強欲なちづるは賞品を獲得するためにクロスワードパズルに没頭する、
さわやかな休日の朝だった。

ちづるが私にこう言った。
「クロスワードでわからんとこがあるんやけど、あんたわからん?」

私は心の中でムフフと笑った。
人間、クロスワードで頼られるほど優越感を得られることはない。
このパズルはマス目を言葉で埋め、
その中で決められたマス目の字を入れ替えてできた言葉が答えになる。
だから、そのマス目さえ判明すれば全部を埋める必要はない。

しかし、人間の気持ちはそうはいかない。
全てのマス目をきっちり埋めたい。
そういう性格の人でなかったら、クロスワードに手を出しはしないだろう。
最後の単語、最後の一マスが埋まった時の爽快感ったらない。

それを超える爽快感が、訊ねられて答える、というやつだ。
クロスワードは本当は自力で完成させたいものだ。
それを人に訊ねるというのはよほど困った時だ。
ああもうなす術がない、誰かこの苦難から解放してくれ、
その状態にまでなって、初めて他人に訊ねるという手段をとる。


それに答えるという権利を与えられた私、ムフフとなるもの当然ではないか。
ただし、これは第一ムフフだ。
訊ねられた段階での、頼りにされるワタシ、という役割に浮かれているのだ。

本当のムフフは第二段階にある。
ヒントと文字数を聞いて「それ○○じゃないかな」と答え、
「あ、そうだ。なんでわからなかったんだろ、すっごーい!」
という賞賛を浴びる。
これこそが真のムフフ、最高の優越感だ。

人間、この優越感にあこがれすぎて、たいていの人が先走る。
「教えて」と言われたときに、勝手に自分は答えられるものと勘違いする。
だから答えられなかったときは、勝手に不機嫌になる。
「ヒントが悪い」
「そこに行くまでの工程がわからんから」
「ちゃんと聞いてなかった」
などの悪意ある言い訳が始まる。


さて、ちづるはクロスワードは解いていて、
私が訊ねられたのは二重になったマスの文字を入れ替えて得られる答えだ。
ノ、ー、ー、ロ、タ、ニ
の六文字を並べ替えて言葉にしなければならない。
ヒントは、映画音楽に関係がある、ということだ。

私はとっさにひらめいた。
「ニーノロータ」
するとちづるが、
「なんやそれ?」
それはワシも知らん。
ただ、そういう単語に聞き覚えがあるということだ。

ただ、それが答えられないと至福のムフフとはならない。
優越の階段が六段ぐらい違ってくる。
幸いにも、その時の私はインターネットをいじくっていた。
即座に検索する。

「イタリアの作曲家。 クラシック音楽と映画音楽で活躍した」
ここは演技のしどころだ。
自分はちゃんと知っているのだが、
あなたにわかりやすいように検索した言葉で教えてあげるのだよ、
というシチュエーションだ。

ちづるは「へえ」
私は「ムフフ」


昨日、買い物に行ってCDショップに寄った。
ちづるに「ニーノロータを探せ」と言われた。
信じてなかったんかい。







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ぷんすか
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[ 2011/05/02 06:17 ] 世間話 | TB(0) | CM(8)
プロフィール

こみ

  • Author:こみ
  • 三重県在住。
    妻のちづると二人でダラダラ暮らしています。
    晴耕雨読が理想です。
    記憶を自在に操る一人暮らしの母のところへ通ったりもしてます。


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