最近、テレビで巨大工場の生産ラインを見ることがある。
有名企業の商品がどうやって作られているか、見ていて面白い。
ものすごく複雑な動きをする機械があるかと思えば、
案外、原始的なシステムだったりもする。
人間ってよく考えたなあ、と感心するばかりだ。
身の回りにも人間の知恵はいっぱい転がっている。
たとえば、今、私の目の前には、鉛筆削り機がある。
手動式で、透明プラスティック製なので中の動きが見える。
これが昔から不思議だった。
どうして鉛筆がとんがると、それ以上削れないのだろう?
どうして削りかすがチリチリなんだろう?
それよりなにより、どうしてあんなにぬるぬる動くんだろう?
私の長年の経験からすると、
ガッチャンバッタンと動く機械はなんとなく理解できるのだが、
ぬるぬる動く機械はどうにも理屈がわからない。
昔、母が使っていた編み機。
細かい部品がいっぱい集まってて、なんとも不思議な動きをしていた。
あれにもなんとなくぬるぬるの雰囲気を感じたものだ。
毎日のようにいじって遊んだものだが、当時はそれがなんなのかすらわかってなかった。
なぜ編めるのかはいまだにわからない。
つい先日、新たなぬるぬる機械に出会った。
シュレッダーというものだ。
家には私が買ったのが一台あるのだが、
はがきサイズしか入らないし、手動レバーを割ってしまったので使いにくい。
A4サイズが入る新しいのを買った。
どちらも手動式でレバーをぐるぐる回すタイプで、
古いのが細切りなのに対し、新しいのはみじん切りだ。
旧型は入れた紙がそばのように細長くなって出てくる。
それが今回のは、ベビースターラーメンのようにコマ切れでちぢれている。
説明によると10×3ミリになっているそうだ。
どうして縦回転の歯車が回って横方向にも裁断できるのか。
これは見てみなくてはならない。
やはり!
レバーを回しながら見てみたら、ぬるぬる動くではないか。
なにかこう、回転しながら別の模様が流れていくように見える。
ああ、言葉で表現しにくい。
じっと見ていると、だんだん視点がぼやけてきて、
頭もボーっとしてきて、ふと気がつくと手を入れようと・・・
いかん、この動きには催眠効果がある。
そのせいだろうか、紙を見ると何でもシュレッドしたくなる。
いかんいかん。
これではシュレッダーメーカーの思う壺だ。
鉛筆を太ももに突き刺して、この欲求に耐える私であった。

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