ここのところ、気温が高いのと鼻詰まりで寝苦しい。
私がごそごそ動くからか、ちづるの眠りも浅いようだ。
突然、
「んんんんんー」
と言った。
“うめき”とか“唸り声”ではない。
はっきり『ん』を五回、そして最後のを伸ばした。
でも、これを寝言と呼べるだろうか。
『ん』自体が、声というより音に近い。
『ん』だけは鼻で発声する。
そう書いてしまったが、事実かどうかわからないので、
「み・か・ん」と声に出してみた。
やはり『ん』だけ鼻から出た。
どうやらこの考えは正しいようだ。
正しいのはわかったが、今のこの状況、
部屋で一人で「み・か・ん」と言っているおっさん。
これは寝言よりもはずかしいのではないか。
それはいいとして、
逆にいえば、鼻でしゃべれるのは『ん』だけだ。
よくマンガなどで、
「♪ふ~んふんふ~ん」
と鼻歌を歌うシーンがあるが、鼻で『ふ』は発音できない。
本当かどうかやってみた。
確かに『ふ』にはなりきれていないが『ん』ともちょっと違う。
五十音にない音だ。
いつもあとから気づくのだが、これも聞かれたら恥ずかしいのではないか。
しかも、節まで付けてしまった。
さて、
このように鼻から出る音『ん』は、口でしゃべる言葉よりとっさに出やすい。
先日も、ネット中につい、
「んふっ」
と笑ってしまった。
するとちづるに、
「いま“んふっ”って言うたやろ!」
と指摘されてしまった。
やはり無防備な『ん』を他人に聞かれるのは恥ずかしい。
なぜか。
色っぽいからだ。
女の人ならいいけど、おっさんが色っぽいのは滑稽だ。
皆さんは身の回りにいるおっさんの色っぽい声を聞いたことはないだろうか。
たとえば、上司TやO川。
『ん』とおなじく口に出やすい『あ』や『う』と混ざって、
「あん」
「うふん」
どうかすると、
「いやん」
などと言ってしまうときがある。
こんな時は聞き流してもらいたい。
なぜなら、女性はここぞというとき色気を出すが、
おっさんが出す色気は、うっかりなのだ。

↑クリックして~ン
スポンサーサイト