私は野菜を作っている。
私は葉っぱも作っている。
実際のところ、野菜とは実か根か葉っぱだ。
ホウレンソウやミズナ、コマツナなどはもちろん、
ハクサイやキャベツ、レタス、ネギだって葉っぱだ。
だから、分けることはないのだが、
いま言いたいのは、もっとハッパハッパした葉っぱのことだ。
ワタシ的分類法で“ハッパハッパした葉っぱ”に分類された葉っぱは三種類ある。
まずは『シソ』だ。
これはとても重宝した。
大量に採ってカツオのたたきにぶち込んだ。
シソがあるからカツオを買ったといってもいいぐらいだ。
ただし、これは私が植えたのではない。
畑に勝手に生えてきたのだ。
むしろ、抜いて抜いてジャマにならなかったのを抜かなかっただけだ。
ちょっと自分で作ったとは言いにくい。
『バジル』は毎年作っている。
今年は庭のプランターと畑で、合計20本ぐらい育てた。
トマトがメインのサラダに刻んで入れたり、
炒めものに入れてみたりした。
使った葉っぱは、全部で30枚ぐらいだろうか。
問題は『モロヘイヤ』だ。
畑に7本、庭の植木鉢に1本、元気に育っている。
なのに、一枚も収穫したことがない。
実は、生まれてから一度も食べたことがない。
健康にとてもいいとは聞いている。
叩くとネバネバするらしいが、ネバヌル系の食べ物は大好きだ。
「このネバヌルをチキンスープに入れるとおいしいよ」
と友人が教えてくれた。
「そのままてんぷらにしてもうまいぞ」
と上司が教えてくれた。
だが、我が家のモロヘイヤはただ大きく育つだけ。
古い葉は枯れ始めている。
下手をすると、このまま紅葉を迎えるかもしれない。
なぜ食べないか。
なんだか食べる気がしないのだ。
どうして食べる気がしないのか。
ちょっと考えてみた。
名前のせいか?
『モロ』『へ』『イヤ』
と、よくないイメージの単語ばかりだからか?
イヤちがう。
問題はあの見た目だ。
あの形があまりにもハッパハッパしてるからだ。
まるで子供が描いた葉っぱの絵のようだ。
普通なら、ここでモロヘイヤの写真が貼られるところだ。
しかし、そんな写真はない。
あまりにハッパハッパしているから、写真を撮る気にもなれないのだ。
料理には葉っぱが添えられることがある。
シソやパセリ、山椒などの食べてもいい葉っぱとは何かが違う。
食べ物としてのしなやかさがない。
笹やモミジ、枝豆の殻のような頑丈さを感じる。
むしろバランや竹のようなイメージだ。
こんなにひどい悪口を言っているが、食べたことがないから嫌いとは言えない。
食べたら大好きという可能性もある。
あ、そうか。
なぜ食べないか今わかった。
誰も食べさせてくれないからだ。
料理になったモロヘイヤ、誰か与えてくれ~

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