今、私は毎日のようにパソコンで絵を描き、それを人様の目にさらしている。
まさかこんな日が訪れようとは、夢にも思ったことはなかった。
アナログで保守的で不器用な田舎モノが、
デジタルでITでブラインドタッチ(未)な生活を送っているのだ。
そんな最先端な私だが、とても原始的な悩みを抱えていた。
私はノートパソコンを使っている。
絵を描くのはペンタブレットだ。
知らない人のために説明しておくと、
ペンタブレットとは、マウスの代わりにペン型の器具でボードをなぞると、
パソコン画面に絵を描けるという便利な道具のことだ。
これ以上の説明は私には無理なので、わからない人は検索してもらいたい。
私の悩みとは、このタブレットに関することだ。
たとえばこうやって記事を書くときには、パソコンを手元に引き寄せる。
そうしないと、手を伸ばしてキーボードを叩かなければならない。
しかし、絵を描くときはタブレットのボードが手元にほしい。
パソコンは向こうに押しやらねばならない。
これが案外めんどくさい。
パソコンというのはノート型でも結構重くてすべりが悪い。
毎日のように押したり引いたりするのは不愉快だ。
この件では長く悩んでいたが、ある日、おもしろいものを見つけた。
その名も『ノートスライダー』
ノートパソコンを乗せる板があり、それが引き出しのように出たり入ったりするのだ。
しかも便利なことに、使わないときはパソコンが棚の下に収納され、
上にはプリンターなどを乗せる事ができるのだ。
こいつはいい。
ただし、私には棚は不必要だ。
絵を描くには、モニターを開いたまま向こうにひっこんでもらわなければならない。
棚があるとそれができないのだ。
私はかなり探し回った。
しかし、どこにも棚のないノートスライダーは売っていなかった。
中には棚が高くて開いたままで下げられるタイプもあったが、
あまりにも大きくてじゃまくさい。
棚を取り外せるのもあったが、枠だけは残ってしまう。
なぜ一枚板で前後できるものがないのだろう。
現状はどうなっているか。
パソコンの下に、すべりのいい二枚の紙を敷いて出し入れしている。
なんか悲しい。
ところが、今日、すばらしい解決策がひらめいた。
電気店をうろついていて発見したのだ。
キーボードをつければいいんじゃないか。
つまり、別のキーボ-ドを接続すれば、パソコンは机の奥に置いたまま、
手元で文字は打てるし、絵を描くときはタブレットと入れ替えればいい。
パソコン自体を動かすよりははるかに軽いし、
モニターが離れれば目にもいい。
コタツではキーボードだけひざに置き、もたれてタイピングできる。
心配なのは値段だけだ。
見てみるとピンからキリまである。
高いものはいらない。
買ったのは1480円だった。
この案は大正解。
すばらしく具合がいい。
なんと頭のいいワシ。
ただひとつ不自由なのは、キーボードとタブレットを入れ替えるとき、
コードなんかがじゃまになってちょっとやりにくい。
欲を言わせてもらえば・・・
タブレットを使うとき、キーボードを乗せる棚があったらなあ。

↑安物買いだけどくりっくしてね。