おでんの季節がやってきた。
コンビニではとっくに売っているじゃん。
なんてたわごとは聞かない。
あれは、スーパーやデパートが、勤労に感謝もしないうちに、
クリスマスの飾りをするような、あわてもののやることだ。
おでんの季節はおとといからだ。
世の中には、自宅で食べた方がおいしいものと、
お店で食べた方がおいしいものがある。
まったく私の勝手なイメージだが、
カレーとキンピラと餅は家で食べる方がおいしい。
揚げ物と刺身とうなぎは、お店で食べるに限る。
番外だが、焼肉とおにぎりとカップ麺は野外がいい。
では、おでんはどうか。
私は、断然お店派だ。
おでんが一番映えるのは、暖簾をくぐったカウンターの向こうだ。
北風をかいくぐってなじみの店にたどり着き、
「熱燗ちょうだい、それと、おでん適当に」
この「適当」が適当であったためしはない。
私の言う「適当」とは、
ダイコン、タマゴ、こんにゃくの三巨頭に、
あと、プラス一品、適当なものを、
という意味なのだ。
なら、きっちり好みの物を指定すればいいのだが、
「適当に」
ととりあえず言うのが、私の好みなのだ。
では、そのプラス一品はなにがいいか。
おでんの具は四つのランクに分けられる。
三巨頭、レギュラー、B群、邪道、の四つだ。
レギュラーには練り物が多い。
はんぺん、ちくわ、ごぼ天。
あと、焼き豆腐、ひりょうず、牛筋などがある。
やはり「適当」はこのジャンルから選んでもらいたい。
私の生活圏では、おでんにはからしのほかに「味噌」がつき物だ。
三巨頭に並ぶほど味噌が合うものときたら、
やっぱり、豆腐かな~
じゃあ、そう注文しろよ。
さて、B群は新参者が多い。
糸こんにゃくをしばったやつとか、
ウズラの卵が中に入った練り物とか、
アゲの中に餅が入ったものとか・・・
いや、確かにこれらはおいしい。
しかし、これぞおでん、という感じはない。
どうしてもワキ役でしかいられないのだ。
そして、邪道。
ウインナーがおでんに入ってることがある。
茹でて食べてもおいしいウインナー、
これは茹でてもだしが逃げてしまわないようにできている。
つまり、おでんのだしがしみこまないのだ。
イモ類。
サトイモは鍋全体がぬるぬるしてくる。
ジャガイモは煮込むと溶けて汁がにごる。
イモ類を入れると、おでんが煮物になってしまうのだ。
シューマイもけっこうおいしい。
でも、こいつもだんだん溶けていく。
何より、トレードマークのグリンピースが必ずどこかにいってしまうのだ。
そして、最後に、
関東のみなさん、すいません。
ちくわぶ。
生まれて一度だけ食べました。
でも、これの良さがさっぱりわかりません。
いったいなんなんだ~

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