私はネクタイが嫌いだ。
巻くのが下手だし、似合わないし、持ってない。
肌が合わないというか向いてないというか、
そもそも、何のために巻くのか理解できない。
たかが細長い布なのに、結び目がいがんでいるだとか、
前と後ろの長さが違うだとか、細かいことにうるさすぎる。
幸い、私はネクタイをしない仕事なので、
毎日遅刻をせずに出勤しているが、
あれを毎朝している人は気の毒としか言いようがない。
だって「もういいよ」という時間になったら、
みんないっせいにあれを緩めたりはずしたりするではないか。
つまり、みんなしていたくはないんでしょ。
じゃあネクタイって、戒め? 首かせ? 罰ゲーム?
だいたい、誰があんなものを始めたのか。
どこかの国の昔の兵隊がおしゃれで布を首に巻いたのが始まり、
ってな説をどこかで聞いたことがある。
それが本当かどうかは知らないが、そんなものを正装にするか?
蝶ネクタイを見てみればよくわかる。
誰がどう見ても、あんなもの、悪ふざけじゃないか。
たとえば、宇宙人がUFOから地球人を観察していたとしよう。
「ぴぴぴ、この惑星に生息する知的生物のある種族のオスは、
頭部の下に何らかの繊維質の断片を装着する習性あり。
なお、その意図、あるいはそうすることによるメリットは不明。ぴぴぴ」
なんてやってるかもしれない。
今、ある種族と書いたが、このなぞの布っ切れはさらに広まっているようだ。
ニュースで国連の様子などが流れるとふしぎな光景を目にする。
アラブ人が特有の布と輪っかを頭に載せてネクタイをしている。
インド人はターバンを巻いてネクタイをしている。
どうしてそんなことになってきたのか不思議でたまらない。
何はともあれ、日本でちょんまげ制度が続いてなくてよかった。
あ、でもちょんまげの時代にもUFOは来てたかも。
まあ、これだけ文句を言ったけれども、
突然ネクタイをやめたとしたら、しまりがなくなるだろうって事はわかる。
正装が必要な場面での威厳はなくなるだろう。
なにしろ、代わりになるものが思いつかない。
ネクタイが一番安くて簡単なんだろうな。
烏帽子とか裃とか長袴だったら大変だもの。
あーよかったよかった。
ところで、こんなにネクタイが嫌いなのに、
イラストで黄色い幅広ネクタイをしているのはなぜか?
これがないと、体の正面がわからないんだよ~。

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