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コドモの方程式

私の畑は、堤防と空き地と田んぼと叔父さんの畑に囲まれている。
叔父さんの畑のすぐ向こうに一軒だけ家があり、
そこのご家族も野菜を作っていて、仲良くしてもらっている。

そこには3人の男の子がいて、まん中の子がいつも虫捕りをしている。
名前は『ユウキ』
本当に、いつも虫捕りをしている。
虫捕りをしている姿か、怒られている姿しか見たことがない。
姿はないが、ゴムぞうりと虫捕り網がウチの畑に残されていたこともある。

一年ほど前、その子がベランダで泣き喚いていた。
ふとんはさみを投げ落とし、車にぼこぼこ当たっている。
あまりの泣き喚き方の激しさに、
ひょっとしたらうっかりベランダに締め出されたのかもしれないと思い、
呼び鈴を鳴らしてみたら、オシオキで締め出されていたのだった。


先週のことだ。
その家のおじいさんも畑仕事をしているようだった。
おじいさんと言ってもまだまだ若い。
まだ白髪は少ないし、髪量は豊富で、背は私より高い。
そのおじいさんの近くで、彼はその日も虫捕りをしていた。

おそらく、おじいさんは水遣りをしていたのだろう。
突然水が噴出す音が、私のいるところにまで聞こえた。
どうやら水道の蛇口からホースが抜けたらしい。
おじいさんは大慌て。
蛇口の近くにはユウキがいた、と会話の内容から推測される。

ぶしゃー
「ああっ、しまった! ユウキ、水止めて!」
彼はこう切り替えした。

「ボクがやったんとちがう!」

よっぽど普段から怒られているのだろう。
また、おじいちゃんの切羽詰った言い方が、
怒られているときのニュアンスに似ていたのかもしれない。
ともかく、噴出す水は放置して、まずは保身に走った。
おじいちゃんは更に慌てる。

「誰もあんたがやったって言うてないやろ! 水を止めてって言うとるんや!」
「ボクがやったんとちがうもん!」

どうも逆ギレし始めたらしい。
しかしおじいちゃんもキレかかっている。

「なんでもええで、水をと・め・て!」
「ボクとちがうんやもん!」

二人とも怒り、ユウキは泣き出しそうだ。
双方が力説しているが、話はかみ合っていない。
じいちゃんはオトナの判断をした。
自分で行って止めた方が早い、と。

あたりが一瞬静かになった。
そしてじいちゃんの当然の怒号。

「じいちゃん、水を止めてって言うただけやないか!
 何でそれだけのことができんのや!」


「だって、ボクに水がかかるもん」

ここで論理のすり替えが行われた。
子供とは、そういうものなのだ。





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[ 2007/06/09 23:45 ] 世間話 | TB(0) | CM(9)
プロフィール

こみ

  • Author:こみ
  • 三重県在住。
    妻のちづると二人でダラダラ暮らしています。
    晴耕雨読が理想です。
    記憶を自在に操る一人暮らしの母のところへ通ったりもしてます。


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