回転寿司にいった。
ピザの生地と寿司を最初に回した人はえらいと思う。
ピザは遠心力よって生地を伸ばし。
寿司は集客力によって売り上げを伸ばした。
昔は料理人のことを「板さん」なんて呼んだものだが、
今の寿司職人は「コンベアさん」だ。
手軽で安くて案外おいしい回転寿司。
しかし、どうもしっくりこないことがある。
食べはじめだ。
なんというか、「きっかけ」が欲しいのだ。
普通の飲食店なら、まずのれんをくぐって「いらっしゃい」
お茶が出てきて「ご注文は?」
テレビを見てると「お待ちどう」
それではじめて「いただきます」だ。
なのに回転寿司では食べるまでの過程がない。
店に入ったとき「いらっしゃいませ」とは言われるが、
注文はしない、お茶は自分で入れる、「おまちどう」がない。
今日行った店は、おしぼりをくれて「ごゆっくり」と言ってくれた。
でも、なんだか薄い。
きっかけとして弱いような気がする。
シートベルトはしたし、ギアはローに入れたし、
サイドブレーキも戻したけど、何か忘れてる、って感じ。
考えてみれば、店に入ってすぐに食べ始めると言うのは乱暴な話だ。
店の空気になじむことなく、「食」オンリィなのだ。
小心で礼儀正しい私なのに、
店側に傍若無人を強要されているような気がしてくる。
ま、このような心配事も一皿目を食べるまでのことなのだが。
食べはじめに問題があれば、食べ終わりにもある。
食べ終わるきっかけがつかめないのだ。
ラーメンなら最後のスープ、丼ものなら最後のかきこみ。
「ああ食べきった」という達成感がないのだ。
「おなかが一杯になったところでやめればいいじゃないか」
と言う人もいるかもしれない。
でも、私はすでにおなか一杯になってから4皿は食べているのだ。
残すのがキライな性分が災いしているのかもしれない。
おまけに、そろそろ満腹と言うときになって、
新たなネタが回ってきたりするのだ。
それを食べないと後で「食べとけばよかった」と後悔し、
食べたら食べたで「食べ過ぎた~」と後悔することになる。
今日の感想
「ちょっと食べ過ぎたけど、アレとアレは食べとけばよかったなあ」