昨日はなぜか話題がレトロなほうへ流れる日だった。
飲み屋では女将さんが風呂敷の話をしはじめた。
昔はしょっちゅうもらえたのに、最近もらった事がないと言う。
使っていると案外便利なのだが、なかなか技術もいるらしい。
箱の包み方、ビンの包み方など、いちいち方法があるのだが、
それを全部覚えていて、とっさのときに使えるか、ということだ。
サイズや荷物にもよるが、ショルダーでも手提げでも、
リュックでもウェストバッグでも変幻自在。
昔の知恵は埋もれさせておくのはもったいない。
私はいざというときのために、小風呂敷を携帯しているが、
まだ使ったことはない。
「実はワシは持ってるよ」
と、きのう女将さんに見せたのが初使用だ。
そのあと、コマの話題になった。
ある人が子供にコマの回し方を教えようとしたら、
回せなくなっていたと言うのだ。
実は私もこの正月にコマを衝動買いしたのだが、
これが回せない。
手のひらで受けたり、ヒモを渡らせたり、
あんまり上手ではなかったが、とりあえずはできたものだ。
それが、回すことさえできなくなっているとは。
子供のころに覚えたことは体が覚えているというが、
体まで健忘症になっていようとは。
そこへ帰ってきたのが、お店の看板むすめ、
一年生になったばかりのみーちゃん。
入ってくるなり、あやとりを始めた。
ほかの常連さんたちと懐かしがっていると、
みーちゃんは「ゴム」と「二段はしご」と「手品」を見せてくれた。
私の弟は子供のころあやとりが得意で、
「亀」だの「蝶」だの「ダイヤモンド」だのと、
複雑なものを作り上げていた。
なんだか自分であみだした作品もあった。
・・・のび太か。
私ができたのは「サカズキ」か「ほうき」
はっ、体は覚えているだろうか。
そういえば、金曜日に会社の営業の人が眼の手術をしたのだが、
事務所の女の子がツルを折ってあげていた。
ツルらしさを演出するためにマジックで目や羽を描いたので、
不吉な怪鳥ができあがっていたが。
私は「ツル」は折れない。
「カブト」と「ピアノ」と「コップ」ぐらいだ。
覚えているか? カラダよ。
弟は「サイフ」を折って、ホントに小銭を入れていた。
今、ふと思い出したが、
小学生の頃、ハンカチを折りたたんで「ブラジャー」を作った。
これは今でも作れる。
カラダがそう言っている。
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