伊勢市には「伊勢うどん」という独特のうどんがある。
腰のない太い麺に、真っ黒なたれをかけて食べる。
基本的には、具はネギだけ。
よその人には賛否が真っ二つに分かれる。
いっそ、うどんとは別物と思ってもらったほうがいいかもしれない。
もちろん伊勢にも、讃岐系のしこしこ麺のうどん屋もある。
そういう店は、伊勢うどんがない可能性が高い。
ほかにも、かやくうどんや卵とじうどんがなかったりする。
伊勢うどんを置いている店は、かやくうどんや卵とじうどんも、
伊勢うどん用の腰のない太麺を使っている場合が多い。
これも、よその人から見たらとんでもないモノだと思う。
太くてクタクタの麺。
出来上がった時点で、のびのび感たっぷりだ。
私はかねてから、うどん屋は一回で判断をするべきではない、と思っている。
たとえば、かやくうどんを食べておいしくなかったとしよう。
その場合、「ここはダメだ」と決め付けず、もう一度訪れてみよう。
そして、カレーうどんを注文するのだ。
カレーうどんは普通のうどんとは別物だ。
案外太い麺でもあう。
自宅で伊勢うどん用の麺を茹でて、レトルトのカレーをかけて食べるとなかなかいけるのだ。
「あそこのカレーうどん、おいしいんだよね~」
といわれる店が、ほかのうどんもおいしいとは限らない。
しかし、カレーうどんもおいしくなかったとしたら・・・
それでも、その店をもう一度訪問して欲しい。
そして、中華そばを注文するのだ。
中華そばとうどんは別物だ。
でも、うどん屋の中華そばには当たりが多い。
ラーメン屋のものとは違った、シンプルなさっぱり系はいまや貴重だ。
なるとや薄切りゆで卵がのってたりすると懐かしい気分になれる。
テーブルには中華そばのためだけにコショウが置いてあるのだ。
しかし、中華そばもおいしくなかったとしたら・・・
もう、他人丼でもいなりずしでも、好きなものを頼んでくれい。
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