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月別アーカイブ  [ 2006年04月 ] 

不器用なお詫び

今朝、工事現場のすぐ横に信号で止まった。
そこには「ご迷惑をおかけします」の看板があり、
頭を下げている人のイラストが描かれていた。

もうおわかりだろう。
世の中のすべての人の意見を私が代表して言おう。
このお辞儀のイラストの成功例を見たことがない、と。

今日見たイラストは、ちょっと左曲がりで目を閉じて半笑いだ。
「恋人の肩に寄り添うポーズ」といった感じだ。
しかも、動きを表現しようとしたのか、
腰や肩の辺りに「〃」みたいな効果線がついている。
目を閉じて半笑いでくねくねしている作業服。
これでは挙動不審の現場監督だ。

過去に見たものも、ことごとく妙なポーズだ。
こちらに向かってスキーのジャンプをしてくるようなもの。
ヘルメットから足が生えた妙な生き物に見えるもの。
正面から描くのをあきらめ、横にお辞儀をしながら、上目使いの視線だけこちらを向いているもの。
目を閉じているだけで、全然お辞儀をしていないもの。
建築業界で今一番難しいのは、海底トンネルや巨大つり橋よりも、このお辞儀イラストなのではないか。

確かに難しいだろうと思う。
たぶん、お辞儀をしている人の写真を撮って、
それをきちんとなぞっても変なものになるだろう。
座って手をつけばそれらしく見えるかもしれないが、
工事するのに土下座まですると言うのも大げさだ。

ところで、あの絵は各建築会社が用意するのだろうか。
それとも、既製品が売られているのだろうか。
ひょっとしてお辞儀絵業界というものも存在するのだろうか。
いっそ、大賞を決めてみてはどうだろう。
最もお辞儀に見える大賞と、最も笑える大賞を決めるのだ。

そうなるとみんなが笑いのほうに走ってしまいそうだ。
なにしろ、お辞儀に見える絵は難しいのだ。
だからといって、わざと笑わせようとするとしくじるのだろうなあ。
お笑い業界ではそういうのを「すべる」とか「痛い」と言うが、
工事現場にはふさわしくないなあ。


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[ 2006/04/11 00:58 ] 世間話 | TB(0) | CM(10)
プロフィール

こみ

  • Author:こみ
  • 三重県在住。
    妻のちづると二人でダラダラ暮らしています。
    晴耕雨読が理想です。
    記憶を自在に操る一人暮らしの母のところへ通ったりもしてます。


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