もともと服装にあまり興味のないほうで、ましてやくつしたなんぞまるっきりないがしろにしていた。
それが数年前のある日、妙に気になり始めた。
ジムで全身を鏡に映したときだ。
Tシャツに短パン、運動靴といういかにもジムな格好。
でもこのくつしたが小学生みたいだ、と思った。
めったに思わないのに「かっこ悪い!」と思ったのだ。
そこで、くるぶしまでのくつしたをはくようになった。
最初はいたときは、ものすごく中途半端な感じで気持ち悪かったが、もともとが暑がり、慣れれば心地よいのだ。
同じ頃、ジム以外でもう一種類のくつしたがマイブームになっていた。
夏涼しく冬暖かいという5本指くつしただ。
はくのも脱ぐのもめんどくさいが、はいてしまうと具合がいい。
これもすっかりお気に入りになった。
さて、こうなると欲しいのはくるぶしまでで5本指のくつしただ。
ところが、これが案外売っていなかった。
あちこち探してみたが、両方の利点をあわせ持つスーパーくつしたは発見できなかった。
ある日、妻が通信販売のカタログで目当てのものを見つけた。
さっそく5足セットを注文、この5足がローテーションの主軸となった。
明るいくつした生活が始まると思ったのもつかの間、5足のうち1足が不良品だった。
指が浅いのだ。
目一杯引っ張っても指が入るのは半分くらいまで。
指の股に布地が届かない。
これが中途半端で気持ち悪い。
しかし、なんといってもローテーションの主軸の一角。
数日に一回、うっかりはいてしまって、「あうう」と下唇をかむのだ。
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