世間話

ここでは、世間話 に関する情報を紹介しています。
去年から居酒屋のバイトに来始めたKさん。
そしてその友人のQちゃん。
私はこの二人の性格を第一印象で真反対に受け取っていた。

Kさんはスラリと背が高くて冷静そうなタイプだ。
以前アドレスを教えてくれた時も、紙に書いた番号をポンとカウンターに置き、
「登録して」と一言。
なんてかっこいいんだろう。
私はKさんを『シャーペンの芯一本で敵スパイを音もなく始末できる人』と評した。

片やQちゃんは、丸顔でニコニコしててかわいいタイプ。
初めて会ったのは、Kさんの歓迎会のカラオケに呼ばれて来たときだ。
それだけなのに、次に居酒屋に来た時は両手を振って「おーい」と呼び掛けてくれた。
なんと気さくで人当たりがいいのだろう。
私はQちゃんを『Kさんに甘えるお茶目さん』だと思っていた。

二人の関係のイメージが出来上がったのは公民館だ。
Qちゃんが私を送ってくれて、公民館で話していたら、
「待ち合わせ時間にいないけどどうしたの?」とKさんから電話がかかってきた。
「今、公民館で…」と言い訳するQちゃんとそれを聞いて爆笑するKさん。
Qちゃんがうっかりしてて、Kさんがそれを笑って許す、というコンビだと思った。


これが全く違っていた。
最初にわかったのは、Kさんが私の不要なコタツをもらってくれるという話になった時。
LINEでその打ち合わせをしていると、Qさんが飛び込んできた。
「ちょっと失礼」と私に前置きをしておいて、Kさんに説教が始まる。

「あんたは何でももらえると欲しがって、そのままほったらかしやろ!
 家をちゃんと片づけてから言いなさい!
 こみやん、だからちょっと待ってあげてね」

この後居酒屋に行ったとき、Kさんが私のところに来て、
「ごめんなさい、Qちゃんの言う通りなの」と謝ってくれた。
いやはや、この二人の関係は、私の第一印象とは二重の意味で真反対だった。
というのも、うっかりしてるのはKさんのほうで、
Qちゃんは決してそれを笑って許しはしないのだ。

ともかくQちゃんがKさんを叱るときの言葉は強烈だ。
「あのくっそ汚い車に忘れてやがった」
「だいたいこのざまや」
「あんたという人は~」
「こういう女や!」

叱られるたびに、Kさんはしょんぼり頭を下げるだけだ。
あれだけきつい言い方をされたら、友達とはいえケンカになりそうなものだが、
Kさんは爪の先ほどもQちゃんのことを悪く言ったことはない。
「また怒られたそうやな~」とからかっても、

「違うの、私が悪いの」
「Qちゃん怒るけど、それ以上に励ましてくれるの」
「Qちゃんはいつも私のことを考えてくれてるの」
何がシャーペンでスパイを始末する人だ。
むしろKさんの方がカワイイタイプではないか。

そして、どれだけ怒ってもQちゃんはその場限りだ。
まるで竹をカミソリで割ったようにサッパリした性格なのだ。
だから、なんだかんだ言っても名コンビなのだろう。
ふたりとも『名コンビ』と言われるととてもうれしいという。


で、こんな二人とお付き合いしててわかったことが一つある。
私は、怒られる側の人間だということだ。





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トリオではダメなの?
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居酒屋で最も嫌われるベスト3が、
・自慢話
・オチのない昔話
・説教
の三つだ。
今私の頭の中には3人の代表者が浮かんでいる。

その逆、最も居酒屋で尊敬され、地位が高いのはどういう人か。
ウケる人である。
だから常連たちはみな、ただひたすらウケるために研鑽を重ねている。
数を放っているだけでは『スベる』という真逆の結果になることがある。
凍り付いた空気のカウンターに座っているのは地獄の苦しみだ。


ウケるために必要な要素は二つ。
一つは瞬発力だ。
現場で何か起こった時、とっさに反応する能力が必要だ。

ある日のこと、遅い時間に常連Fがやってきた。
なにやら目立つ短パンを穿いていたので私はこう言ってやった。

「なんやその半ズボンは!」

この一言が後ろの座敷にいたアベックの彼女にハマった。
仲間内以外の偶然いた人にウケるのは最高に気持ちがいい。
彼女が笑えば笑うほど、私の鼻は高くなり、Fは恥ずかしくなっていくのだ。


もう一つの重要要素は蓄積だ。
使えそうな面白いことが頭に浮かんだら、それを保存し、常に使える状態にしておく。
おもしろいからと言って、話の流れが違う時にムリヤリぶち込んでもウケない。
自然とやってきたベストチャンスにシャープに短く言わなければならないのだ。

飲み仲間に「オオタさん」という人がいる。
ある夏の暑い日、この人のセリフを私は見逃さなかった。

「今日は暑かったから水ばっかり飲んでいた」

「じゃあ、ウォーターさんですな」

横にいた常連さんにウケて、おまええらいと褒められた。
しかしこれ、瞬発力のようでいて、ずっと温めていたのだ。
おっさんはこんなダジャレは常に考えている。


さて、ウケる中でも最も派手なのが、Mえをからかう、というやつだ。
バイトのMえをうまいこと扱えると、カウンター全体が一斉にウケる。
これが気持ちいいのだ。
だから、Mえに言えそうな面白いことはいっぱい溜めこんである。

ただし、このMえいじりには恐ろしいリスクがある。
うまいこと話題を持って行って、前フリが完成してさあここでオチ。
というタイミングで後ろの座敷から、

「すいませーん、生ビール追加」

などということがある。
なにしろ、どんな面白いネタでも、注文にはかなわないのだ。
Mえは「はーい」と答えあっちに行ってしまう。
残されたカウンターの私は、極寒の無重力真空空間を漂うだけなのだ。






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元からすべりやすいのに
大したゴールドでもなかったが、なんだかんだでGWも最終日。
土曜に雨が降ったし、苗の植え付けまですることもないし、
ちょっと遠出の買い物に行くことにした。
いつもの鈴鹿市のショッピングセンターだ。

私は精神的に今“捨て期”なのであまり欲しいものがない。
どちらかというとどんどん処分したい気持ちなのだ。
ただ一つだけ欲しいものがあった。
現在、会社での筋トレに5キロの鉄アレイを使っているが、これが一つしかない。
両手で同時に肩を鍛えるにはもう一つ欲しい。

ショッピングセンターについてすぐ、私はスポーツ店に行った。
見つけた5キロの鉄アレイはおよそ2000円だ。
高い。
実はこのGW中に行ったスポーツ店は3店目。
一番安いところは1600円だった。

とはいえ、鉄アレイというものの存在意義は重さそのものだ。
5キロで1600円ということは100グラム32円。
冷蔵庫にあった豚肉が100グラム138円だから、
いや、これを比べてはいけない。
重量というのは全ての物にあるのだから。


鈴鹿からの帰り道、とあるホームセンターに寄った。
一応スポーツ用品売り場を、と思ったが、その店に筋トレグッズはなかった。
ただ、その横で面白いものが売っているのを見つけた。
カラフルなコンクリートの塊から金属製のフックが出ている。
日除けシェードなどのおもりだ。

なんと5.6キロの重さで500と数十円。
100グラムだとほぼ10円だ。
しかも、鉄アレイは会社に置いていると筋トレをしている事がばれるが、
これならなにも怪しまれることはない。
フックにロープを通せば簡単筋トレグッズだ。

ちょっと待てよ。
だったら普通のコンクリートブロックでもいいのではないか。
あの穴にロープを通したら同じことだ。
確かあれは80円ぐらいだったはず。
いや、裏庭にいくつか転がっていたではないか。

ただ、これは正確な重さがわからない。
コンクリートブロックって何キロあるんだろう。
規格サイズがあるようだから、重さも決まっているのではないか。
ちづるに聞いてみたが知らないという。

ただ、こんなアドバイスをもらった。

「5リットルのポリタンクを買えば?」

そうか、それならキッチリ5キロになる。
しかも持つところがついていて、ロープより手が痛くなさそうだ。
会社に置いといても違和感もない。
よし、じゃあ今度ホームセンターに行ったら値段のリサーチをしてみよう。

こうやって値段調べをしている間、肩の筋トレはしていない。






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さかさまは描きにくい
昨日、録画してあったら落語を観ていたら、こんなフレーズが出てきた。

「おかみさん、絶対人に言っちゃうでしょ」

「なに言ってんだい、あたしゃ口が堅いんで有名なんだよ」

これは落語に限らず、世間一般でよく使われている。
さあ、あなたならこの“口が堅くて有名”な人を信用できるだろうか。


まず問題になるのは“有名”の部分だ。
本当に口が堅くて秘密を人に話したりしない人だったとしよう。
でも、この人が秘密を持っていることは周りに漏れているのだ。

これは『完全犯罪とは何か』という問題に似ている。
名探偵にそのトリックが見破られなかったら完全犯罪か。
逮捕されても警察がそれを立証できなかったら完全犯罪なのか。
事件が迷宮入りし、犯人が疑われさえしなかったら完全犯罪なのだろうか。

『完全犯罪とは、事件があったことすら誰にも知られないことだ』とする説がある。
だとしたらこのおかみさんは、完全犯罪にはあたらない。
「捕まったってあたしゃ絶対しゃべらないよ」
というレベルの犯人なのだ。

本当に口が堅い人なら、周りにいる人が「この人は口が堅い」と気づかないはずだ。
むしろ「なにも秘密を持っていないところを見ると、誰もこの人に相談しないんだな」
と、口が軽いと思われがちである可能性が高い。
秘密自体をないことにする、それこそが本当に口の堅い人なのだ。

更に、このことからわかるように、この“口が堅くて有名”な人たちは、
本当に秘密を漏らしたりしていなかったとしても、
『まだ、秘密を漏らしていない』という段階にいるに過ぎない。
本当に口が堅いかどうかは、その秘密を墓まで持って行って初めて証明される。

この人の立場は『まだしゃべってはいないが、秘密を持っていると知られている人』だ。
そしてこの人が口が堅いと“有名”だとしたら、
身近には知ったことを吹聴して回る人間がたくさんいるということになる。
こんな危険なことがあるだろうか。
うっかり一言漏らしたら、それを有名にしてくれるグループなのだ。


もう一つ疑わしいのは、この人が聞きたがりだということだ。
「私は口が堅いのだから安心して秘密を打ち明けなさい」と勧めている。
「あの人は口が堅くて安心だから相談してみよう」と打ち明けられたのではない。
本当に秘密をしゃべらない人が、他人に「秘密をしゃべりなさい」と言うだろうか。

落語ではなく実際にそんな事を言う人を思い出してみよう。
数人思い浮かんだ。

「お前、噂で○○って聞いたけど、俺は口が堅いから話してみ」

なんて居酒屋のカウンターで話させようとするやつが信用できるか!
それどころかあることないこと尾ひれがついて、
翌日には常連みんなに知れ渡り、どうかするとメールで確認されたりする。
ヘタをしたら、紙に書いて張り出されるのだ。

なのに彼らは自分は口が堅いと思っている。
あれだけベラベラしゃべっておいて「大事なことは言ってない」と思っているのだ。
この部分はしゃべっていい、と勝手に判断しているのだ。

さて、最初に登場した『口が堅くて有名なおかみさん』だが、
こういう人がうじゃうじゃいるところを想像してみよう。
果たしてそのうちの誰かに秘密を打ち明けようと思うだろうか。
みんなわかっているだろうからはっきり言おう。
なにか宣伝したいことがあったら、その人にしゃべるといい。






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褒められてるはずがない
たまにクイズ番組などを見ていて思うことがある。
自国の言語がクイズ問題にされている国なんて他にあるのだろうか。
普段かいたりしゃべったりしている言葉ではないか。
それを理解していなくてどうするのだ。

ことわざや故事成語的なものはどの国でも有名無名いろいろあるだろう。
こういう言い回しを知っていますか、というのは問題にされると思う。
しかし、文字自体がクイズにされていてどうするのか。
そうなっている諸悪の根源が漢字だ。

漢字と言いうのはともかくややこしい。
ともかく数も種類も多いので全部を覚えることは不可能に近い。
当用漢字だけでもかなりの数があるというのに、
それが当用漢字かどうかまで覚えなければならなくなった。

漢字という文字が一つあれば、当然読み方がある。
音読みと訓読みがあったりする。
それも、一つとは限らない。
訓読みだと送り仮名という問題も生じてくる。
『細い』と『細かい』のようにその送り仮名によって読み方が変わる場合もある。

音読みだと、漢字同士の組み合わせによって読み方が変わる。
ある一つの場合オンリーの読み方があったりする。
地名や人名に至っては、考えたところで答えが出ないものもどっさりある。
むしろ最近は、クイズのような名前の人がいたりしてややこしい。


漢字がクイズにしやすいのは、似たのがたくさんあるというのも理由のひとつだろう。
その責任は部首にある。
つくりが同じでも部首が違うと意味が違う。
なのに音読みが同じだったりするから余計に紛らわしい。

部首の王道は『へん』だと思うが、へんがあっても部首がそれとは限らない。
うろ覚えの記憶だが『相』という字の部首は『目』だったはずだ。
そんなことがあるか、と叫ばずにはいられない。
いやがらせ以外のなにものであろうか。

そのうえ、書き順なんてことを言う。
もうそのぐらい自由にさせてくれと思う。
ところがこれが、書いた時の美しさがちがってくるのだそうだ。
毛筆ともなれば書き順はかなり重要なファクターとなる。

この毛筆漢字がさらにややこしい。
くずして書いたりするからだ。
その崩し方は書道家が勝手に考えているのではないかと勘ぐってしまう。
そうなるともう正解なんてない。

実は、文字を崩すのは書道家だけではない。
例えば、映画の字幕や、このパソコンの文字も読みやすくするために簡単にされている。
線を少し省略したりするのだ。
画数の多い文字はごまかされているのだ。
そういえば画数なんて問題もあったか。

さて、少し前に紹介させてもらったが、私は今字の練習をしている。
未使用の古い原稿用紙を消費するために、筆ペンで文字を書いている。
やみくもに書くわけにもいかないのでいろいろテキストを探して写しているのだが、
先日、百人一首を検索して書き写していた。
するとやたら複雑な漢字が出てきて、老眼鏡ごと顔を寄せて精密に見た。

ははーんここは『自』ではなく『白』なのか、と、部分的に集中して観察した。
妙な字だと思って詳しく調べると、やっぱり『自』が正解だった。
省略されていたのだ。
もうこうなると、世の中が漢字を間違えさせようとしているとしか思えない。
クイズ業界と活字業界は裏で結託しているのか。

と思ったが、キーボードで打つならそれでいいのだと気が付いた。
世の中には、そんなに原稿用紙が余っている家ばかりではないのだ。






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誰か足してくれ