ある日の出来事

ここでは、ある日の出来事 に関する情報を紹介しています。
電話がかかってきたのは土曜の深夜、つまり日曜になったばかりの1時だった。
なんだっ、と思って出たらMえ。

「あ、出た。珍しい」

こんな時間に電話を掛けてきておいてなんという言い草だ。
失礼にもほどがある。

「月曜日お好み焼きに行こう」

行くよ。


最近、こういうイベントが多い。
つまり、いつもの居酒屋のメンバーでいつもの居酒屋以外の店に行くことだ。
去年の暮れから、思い出しただけで、
カラオケ、フグ、スナック、ラーメン、焼き鳥とやたら出かけている。

これはいつもの居酒屋のバイトにK子さんが入ったからだ。
どうやらスキンヘッド3号がK子さんを気に入り、飲んだ勢いであちこちに誘うらしい。
ノリのいいK子さんはそれを受けるのだが、1対1では具合が悪い。
そこでMえを誘い、Mえが他のメンバーを誘うのだ。
今回のお好み焼きも、スキンヘッド1号~3号とMえ、K子さんそして私の6人だ。

こういうことをしていると、他の常連でうらやむ者が現れる。
「俺も誘ってくれよ~」
などと言ってくるのだ。
そりゃ、若い女子を我々が独り占めしているような状態なのだから、
このグループに入りたい気持ちもわからないではない。

しかし、我々は誘われる側なのだ。
勝手に他の人に声をかけるわけに行かない。
だから、女子とお出かけしたいなら自分で声を掛ければいい。
あるいはスキンヘッドになることだ。


さて、お好み焼きに行くのはいいが、集合時間が7時半と遅かった。
3号が病院に行く日なので遅くなるらしい。
それまでどう時間を潰したらいいのか。
一旦家に帰ったら出て来たくなくなる時間だ。
しかも外は雨降り風吹きだ。

スキンヘッド1号と相談して焼き鳥屋に行くことにした。
お好み焼きを食べに行くのに、焼き鳥屋で時間をつぶすとは何事か。
でも、近くに具合の良いお店がないのだ。
サイゼリヤや王将のあと、お好み焼きは辛いではないか。

焼き鳥屋でビールを3杯。
お好み焼きでビールと日本酒。
カラオケではずっとコーヒーだった。
そんなに飲み過ぎてはいないはずだ。

だけど気持ちが悪い。
二日酔いというより、食べる順がおかしかった感じだ。
家で野菜を食べていればよかった。
あんなにおかずを作ったのだから。





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サイズがちょっと
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今年はずいぶん頑張ったつもりだったが、ついにダウン絵を描いてしまった。
新春に立てた一年の目標は『二日酔いの辛さを学習する』だったのに。
どうして人は二日酔いをするのだろう。

スキンヘッド1号と二人で最近できた鶏の網焼き屋さんに行ってきた。
「なんで誘ってくれへんねん」といろんな人に文句を言われたが、
今回は二人で行くことに意味があった。
1号はどこへ行っても全部払ってくれてしまう。
どうかすると宴会なのに全員分払ってしまったりする。
だから一度お返しをせねばならないと思い、私からお誘いしたのだ。

他にもお世話になっている人はたくさんいるが、
何しろ私がおこづかい制の身、一度に大勢にご馳走することはできない。
だからちょっとずつお返しをしていこうと目論んでいるのだ。
いわば、お返しのローンみたいなものだ。

1号はいろんな店に顔が利き、サッと支払うのにも慣れている。
誘っておいてうっかり払われてしまっては元も子もない。
なので、1号も初めてという店を選んだ。
できたばかりだから、1号も得手がわかるまい。

ところが、二人でその店に向かっているところを、飲み仲間に見られてしまった。
いつもの居酒屋にばれてしまったので、2号から1号に、
「みやげを待っているぞ」
という電話がかかってきた。

そんなわけで網焼き屋さんでたっぷり飲んだにもかかわらず、
その後いつもの居酒屋に行ってしまった。
もちろん行ったら飲まないわけにはいかない。
そりゃ記憶も無くなるわけだ。
あああ。


そんなわけで、チョー二日酔いになった。
ためらうことなくダウン絵だ。
ツナワタリするみたいに出勤した。

幸い仕事がヒマだったので、メモを百円ワゴンに補充した。
そうだ、この百円ワゴンだって私のネタではないか。
あの味気ないダウン絵だけでは申し訳ないから、これを更新しよう。
何しろスマホからだって更新できる技術を持っているのだ。


そのとき、一つ手前の写真に気が付いた。
撮った記憶はないのだが、なにか張り紙のようなものの写真だ。
更新が済んでから見てみた。

サインしちゃった

『ワタクシ○○ハゲの介は五月五日まで髪を伸ばします  こみ』

ぎゃー!
なんかとんでもない約束をしているではないか。
そういえば記憶がよみがえってきたぞ。
「私は他のスキンヘッド連中とは違う。髪形が短いだけだ!」
とか偉そうに言ったのだ。

で、それを証明する実験を受けて立ってしまったのだった。
この紙はいつもの居酒屋のカウンター真正面に貼りだされている。
あああああ。






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いいように言い過ぎ
スマホというのはとても便利なものだ。
だから仕事にも使えるし、ヒマつぶしにも、サボタージュにも使える。
私は職場に一人なので、たまにブログを確認したり天気予報を見たりする。
そうはいってもいじるのはほんの数秒だ。
いわば“チラ見”程度だ。

が、ちょいと恐ろしいうわさが流れてきた。
我が社は合併やら何やらで3か所に建物が分かれている。
3棟ある、というのではなく、車で移動しなければならないほど離れている。
なぜかタイミングが悪く、私は合併後他の二ヶ所に行ったことがない。

そのうちの一ヶ所で、社長がいないときにスマホゲームしていることがバレたらしい。
社長はたいそうご立腹で、そこでは勤務時間中のスマホが禁止になった。
私はそんなことを言われてはいない。
元々ゲームなんかしないし、スマホに入ってもいない。
しかし、社長にスマホをいじっているところを見られるのは具合が悪いだろう。

だから、スマホを使う時はストーブの前にしゃがんで使うことにした。
私の仕事場は寒い。
しかも手が冷たくなるので、ストーブに当たっているのは大目に見てもらえる。
冬用の大きなジャンパーを着ているから、丸くなっていたら後ろからではわかるまい。
社長は足音をたてずに早足で歩くのでこのぐらいの注意が必要なのだ。


ストーブに当たっていたら、ちょいとスマホが見たくなった。
どうせそんなに仕事はない。
ちょっと見てみよう、と思ってポケットに手を入れた。

私はジャンパーの左内ポケットにスマホを入れている。
このポケットが結構深いので取り出すには苦労する。
会社から支給されたこのジャンパー、けっこう安物らしくあちこちがほころんで来た。
中でもダメージが大きいのがこの内ポケットだ。

内ポケットには、あの「バリリ」と不愉快な音を立てるマジックテープがついている。
物が落ちないための工夫なのだろうが、これが強力過ぎるのだ。
それをバリリとやってスマホの出し入れをしていたら、ポケットの裏地が破れてきた。
ちょうどマジックの取り付け部が、裏地と表地の境目になっていて弱いのだ。

毎日スマホの出し入れをしているうちに、何やら糸が絡みついてくるようになってきた。
気が付いたら謎の出入り口ができてきた。
ついに裏地が避け、別ポケットみたいになってしまったのだ。
そこに落ち込んでしまったのか、正規のポケットにスマホがない。

外側内側から手探りでスマホを探す。
なんだか四角くて硬いものを発見したが、どこからとりだしたらいいのかわからない。
これは外の胸ポケットに入っている手帳だと判明した。
裏地と表地の間に落ち込んだのなら、裾の方まで遠出している可能性がある。
下の方に固いものがあった。
通勤中に握力を鍛えるグリップだった。

いや、本当に見つからない。
ひょっとして、うっかり下に着ているベストのポケットに入れてしまったのか。
いや、ない。
癖で一番使いやすい右腹ポケットに入れてしまったのか。
いや、ない。
一番頻繁に出し入れする前掛けのポケットか。
いや、ない。
もしかして、どこかに落としてきたのか~

充電中でした。





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確認したいが見たくない
朝、ちづるが私に赤いまな板をくれた。
違う、赤い包装紙で包まれたチョコレートだ。
そうだ、バレンタインデーだ。

出勤する。
店長の奥さんとお肌ツル子ちゃんと口数多子が、
ハイカラな梱包をされた包みを私にくれた。
ありがとうありがとう。
配達の人が本社からの分、てなものを持ってきてくれた。
ありがとうありがとう。

夕方、荷物があったので一旦家に帰り、いつもの居酒屋に出掛けた。
この日のバイト、AりとMえがチョコレートをくれた。
Aりはメッセージ付き、Mえは手作りだ。
Aりはチーズケーキも作ってきてくれた。

店の雰囲気もいつもと違う。
普段なら肉じゃがやイワシの梅煮やポテトサラダの大皿が並んでいるところを、
謎のドーム型建造物が占拠している。
女将さんが作ったシフォンケーキだ。
3種類のケーキが無料サービスだった。

みなさんありがとう。


が、これらの甘きものたちはもらったのではない。
いうなれば、強制的に貸し付けられたものだ。
期限は一ヵ月。
そこにたくさんの利息を付けて返さなければならないのだ。

世の中には様々な権利がある。
最近聞いた中には、副流煙を吸わされない権利というのがあるそうだ。
勝手に写真に撮られない権利というのもある。

だから私は大きな声で言いたい。
バレンタインデーに気付かせられない権利はないのか。
テレビで当たり前のようにバレンバレンタインタインと宣伝しているが、
そんなもの企業の悪ノリではないか。
へえそうだったんだ気付かなかった、と言える権利を我々によこせー。


いつもの居酒屋を閉店近い時間に出た。
Mえが手招きをする。
車に誘われる。
ここで私だけにマジなチョコレートを……
ということはない。

恋の悩みのご相談だ。
なぜそんな深刻な話をこんなおっさんにする。
女子同士、あるいは若者同士でするのがふつうなのではないか。

家に帰ったのはまた深夜2時。
眠い。
週の前半にこういうのは辛い。
どうか、悩みの相談をされない権利を……





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そろそろあるかも
人間、しなくてはならないことはしなくてはならない。
だが、しなくてはならないことはなかなかしないものだ。
大抵は「しなくてはならないなあ」と考えながらしなくてもいいことをしている。
この土日、私はしなくてはならないと思っていることをすることにした。
だってしなくてはならないのだから。

土曜の午前中は実家行きだ。
本当は母を買い物に連れていくのだが、両親揃って風邪ひき中。
なので私が一人で買い物に行く。
実はこちらの方が断然早い。
しかも「風邪がうつらないように」ということで早くおいとまできた。

午後は畑の天地返しをする予定だった。
この一番寒い時期に土を裏返し、寒風で殺菌する効果があるのだそうだ。
毎年、しなければならないと思いつつ、寒いからしに行かなかったことだ。
この午後は寒かったので行かなかった。
畑に行くなら、やはり出勤と同じように朝からでないと行きにくい。

なので、こたつでぬくぬくとパソコンに溜まった写真の整理を始めた。
これは本来1月中にしておくことだ。
一年間に溜まった写真をジャンル分けして、USBに保存する。
それをしないとパソコンが重くなってかなわない。

調べ始めておかしなことに気が付いた。
一昨年の写真が中途半端にパソコン内に残っているのだ。
しかも、今年の写真もすごく少ない。
そうか、スマホで撮った写真がここにないのだ。
つまり、去年の写真整理もまだされていないのだ。


日曜日、思い切って朝から畑に行ってきた。
ただひたすら天地返しだ。
中途半端に残っていたダイコンの畝も、3分の1ほど裏返した。
その後、今週食べる分の山東菜、コマツナ、ミズナを収穫して帰宅した。

食事を兼ねてお買い物だ。
まずは電器店で、スマホのデータを移せるコードを買った。
次にホームセンターで作業靴を見て、いいのが無かったので前掛けだけ買った。
ショッピングセンターでちらっと電器店を覗く。
うおー、さっき買ったのよりいいのが安く売っているではないかー

食品を買って家に帰り、コーヒーと甘いもので一休み。
その後、本を読むことにした。
会社で昼休みに少しずつ読んでいたミステリーがクライマックスなのだ。
ヒクヒクヒク、すごいぞ東野圭吾。
『祈りの幕が下りるとき』はオススメだ。


日が暮れてきたのでダイコンの始末を始める。
耕す畝に残っていたひねくれダイコンをドカドカ切って鍋に放り込む。
冷蔵庫に入らないので下茹でしてしまうのだ。
その勢いで山東菜と厚揚げの煮ものを作り、夕食になだれ込む。
そして録画してあるお笑いを消費しながら一杯だ。

スマホの写真はどうなったか。
そりゃあ、しなくてはならないよ。
でもとりあえずこの日は、コードを買ったから満足なのだ。






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きっと夢オチ