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居酒屋で

ここでは、居酒屋で に関する情報を紹介しています。
なんであれ、食べ物をいただけるというのはありがたいことだ。
記憶に新しいのはタケノコだ。
タケノコを漢字で書くと『筍』
タケガンムリに旬とまさにその生態をくどく表現している。
一年の一時期に集中してもらえるものだ。

今年はありがたいことに、土嚢袋で数回もらった。
ありがたいことだから「茹でてあるやつなら…」なんてことは言わない。
会社の人にたっぷりおすそ分けして、とても喜んでもらえたが、
間違いなく「茹でてあるやつなら…」と顔に書いてあった。


タケノコをくれた人が同時に“あおさ”もくれた。
緑色の乾燥した海藻で、これはそのままみそ汁に入れて使えるから便利だ。
なにしろ座布団サイズのを二枚ももらったので、一枚はみんなにおすそ分けした。
一時期「コロナウィルスに効く」なんて噂が立ったからタイムリーだった。
いまだに大きめのジップロックに3袋もあって日々利用させてもらっている。

海藻といえば、母がワカメを無限にくれる。
なんでも親戚に送る予定で買ったのだが、いろんな事情で送れなくなったらしい。
塩で水分を抜いたワカメが一袋1kg。
これが最初は4袋もあった。
がんばって食べて、おすそ分けもして、今は実家とわが家に1袋ずつになっている。


ある日、ちょっと遅めにいつもの居酒屋に行った。
常連が数人来ていて、カウンターの上には大皿がいくつか並んでいた。

そのうち、特に大盛りのさらに目が行った。
なんだろう、今までに見たことのない料理だ。
パッと見、黄色と黒という食欲をそそらない色合いだ。
日替わりのメニューを見る。

『キクラゲの炒め物』

私はキクラゲが主役になっている料理名を初めて見た。
キクラゲなんて、どんな料理であれ、ちょこっとだけ入っているものだ。
中華飯に入っていたら良心的だなと思うランキングで、
ヤングコーンとウズラ玉子の間に入るやつではないか。
せっかくなので注文してみた。

肉とタマネギとキクラゲに玉子を入れて炒めたものだ。
メインになるだけあってキクラゲ量がハンパではない。
しかも丸ごとサイズで入っている。

「たくさんもらったの」
と女将さんは言っていた。
が、それから数回行っているが、いつもある。
キクラゲだって、乾燥させたのを戻して使うモノだ。
いったいどれだけの量をもらったのだろう。







↑給食の停止とか関係あるんだろうかクリックしてね。



テレビで見た
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いつもの居酒屋の常連、Mえ大好きX氏は、常に敬語でしゃべるのだが、
どうしてあんなにめんどくさいのだろう。
となりの席に座られるのを嫌う人が何人かいる。
かくいう私もその一人だ。
いや、みんなが口をそろえて「悪い人間ではない」というのだが。

彼はいつも遅い時間に、予約電話を入れてやってくる。
その予約が入った時の席順で、どこに来るか見当がつくのでみんなはあわてる。
たとえばカウンターの客がソーシャルディスタンスを取って一つ置きに座っていたとして、
X氏の予約のあと誰か常連が来たら「さあさあこちらの席へ」と取り合いになる。


3回前にいつもの居酒屋に行ったとき、彼が私の隣になった。
もちろん私とて大人だ、となりになれば世間話もする。
この日はなぜかナスの話題になった。
で、しばらくしゃべっていて、なぜみんながこいつと話したくないのかわかった気がした。
この男は丁寧なしゃべり方だけれど、とても偉そうなのだ。

「なすびは油で揚げてだし汁にひたすとおいしいんです」

この語尾。
断定調で、何か教える側の立場にいるようなものの言い方だ。
しかも、この後いろいろなナス料理を出してくるがそれ以上広がらない。
箇条書きの説明を聞いているようでつまらないのだ。
聞いているとだんだん腹が立ってくる。

「そのぐらい、ワシも知っとる」

「ナスがおいしいのはお前の手柄か!」

「もうこれ以上ナスの話はするなー!」

という気持ちになる。
なぜ他の人と同じように「ナスの揚げビタシっておいしいよねー」と言えないのか。
みんな一緒に「そうだよねー」と盛り上がれないのか。


2回前にいつもの居酒屋に行ったとき、女将さんに私の説を言ってみた。
「あー、なるほどそうかもしれない」
と同意を得られたその日、またもやX氏がやってきて、私の隣に座った。
話しかけてくるので相手をしていると、女将さんが目の前にやってきて、

「こみやんの言うとったの、わかった気がする」

といって去っていった。
X氏はきょとんとしていたが、私は心の中で「だろう」とつぶやいた。


前回、いつもの居酒屋に行ったとき、Ⅹ氏は私から一番離れた席だった。
その後で空いた私の隣に、休憩時間のMえがやってきて、
「そろそろカラオケいきたい」というような話をしていた。
するとそれに気付いたX氏、

「今日は帰ります」

といって、来たばかりなのに突然帰ってしまった。
そういうところもよくないのだぞ。






↑みんなクセが強いのでクリックしてね。




ペケならわかる
いつもの居酒屋で坊主頭Fたちと飲んでいると、久しぶりの常連さんがやってきた。
いっしょになってワイワイやっているうちに、とある定食屋さんの話になった。
そこは可愛らしい奥さんとそのお母さんで切り盛りしていて、
ごはんもみそ汁も美味しくて、ハンバーグなんかも手作りしている私もお気に入りの店だ。

「ただ、となりの鳥屋がなあ」

とその常連さんは言う。
その定食屋はテナントにあって、確かに隣が鶏料理屋さんだ。
しかし、隣りの店が一体その定食屋さんにどう関係するのだろう。

聞いてわかった。
その定食屋さんのカウンターにときどき謎の男がいた。
昼時なのにチューハイなんかを飲んでいて、そのかわいい奥さんになれなれしくしている男。
奥さんの子供を名前で呼んだり、勝手に飲み物を取りに行ったりするので身内かと思っていたが、
それが『となりの鳥屋』だったのだ。

「あれはとなりの鳥屋だったのか!」

件の定食屋さんに行ったことがあるのは、その中では私とその常連さんだけで、
その二人ともが目撃した男、となりの鳥屋。
なるほど、となりの店だからこそ、自分の店の開店時間まで入り浸っていられるのか。

「あのとなりの鳥屋、うっとうしいやろ~、昼時やったら席空けろや」

「そうそう、自分だけあの奥さんと仲良しみたいなフリしてな」

「ワシがあの奥さんとしゃべろうと思っても、あいつがおるとジャマやろ」

「しかもあの奥さんも決して好いてない感じやよな~」

「となりの鳥屋め。だいたいとなりの鳥屋って『と』と『り』がしつこいんや」

「となりの鳥屋って何て名前やった?」

「たしか“とり○○”やったよ」

「となりの鳥屋はとり○○!」

「しつこい!」

「“となり”はワシらが勝手につけとるんやけどな」

「あ、こぼした」

「となりの鳥屋のせいや!」

「もう『となりの鳥屋』って言いたいだけやろ」

「じゃあ一回みんなでその定食屋に行って、となりの鳥屋の噂話したろか」

「ええなー。で、別の日にとなりの鳥屋に行って、となりの定食屋の話しよか」

「ヘンな男がおるって話題な」

「そのときだけは『となりの鳥屋』って言うたらいかんな」

「ボクもその定食屋行ってみたい」

「なんや、定食屋の話か」

「今から行ってみたらいいやん」

「え、まだ開いとるの?」

「定食屋は7時までやけど、となりの鳥屋はやっとるやろ」

「となりの鳥屋はどうでもええねん」

「でも、定食屋を見に行ったら必然的にとなりの鳥屋も見ることになるよな」

「となりやもんな」

「よう考えたら、あんたの家へ帰るのに通り道やないか」

「となりの鳥屋は通り道!」

「しつこい~」

この話を1時間半続けていた。






↑つぎに居酒屋行ったとき、誰がそれを持ちだすかがクリックしてね。




衝撃の瞬間
いつもの居酒屋で注文する方法は三種類ある。
まずは一般メニュー。
カウンターの上や座敷の壁に商品名を書いた木札がずらりと並んでいる。
これらは売り切れない限りいつでも揃っているので記憶でも注文できる。

店の中央にあるブラックボードにはその日のオススメ、日替わりメニューが書いてある。
そして、カウンターの上にある大皿を見て直接頼む方法だ。
大皿の料理はブラックボードにも書いてあるのだが、
カウンター客はたいてい料理を見て「これとそれ」と指差し注文をする。
なによりも、大皿料理はすぐに出てくるからありがたい。

でも、あまりに店に早く行きすぎると、まだ何もできていないという時がある。
いわゆる大皿待ちだ。
木札メニューを頼んでもいいのだが、女将さんが大皿ものを作っているから、
申し訳ないし時間もかかる。

そんな時ありがたいのが、昨日の残りだ。
レンジでチンしてもらえば待ち時間はほとんどない。
女将さんに時間的余裕ができるまでのつなぎになる。


さて、先日。
私は店に一番乗りで、カウンターの奥から2番目の席に座った。
ソーシャルディスタンスというわけではないが、あとから来る常連は席を一つ開けて座る。
座敷にも数組のグループが来て、店はにぎわっていた。
もちろん、カウンターの上には大皿が三つほど並んでいる。

ちょっと落ち着いた女将さんが「そうそう忘れてた」と、
ラップをかけた小皿を私の目の前の大皿と大皿の間に置いた。
『ヤマイモの豚肉巻き』の最終形態だ。
最終形態とは、大皿料理の最後の一人前がそのまま出せる器に移された状態のことだ。
それがいくつかあればブラックボードに描かれているが、ラスト1だと消されている。


しばらくしてふと気が付いた。
このヤマイモ豚肉巻き、どのメニューにも書いてないし、私以外の人には見えない位置にある。
誰がこれを注文することがあろう。
女将さんに声をかけた。

「これ、ワシ以外の人が注文する可能性ないよな」

女将さん「あ」と言って、それを冷蔵庫に片づけた。

その後、店はもう一度忙しくなり、私は帰る時間が近づいてきたので、Mえを呼んで、

「ちょっとめんどくさいことを頼みたいんやけど、ヤマイモの豚肉巻き」

やっぱり残してくるわけにはいかないではないか。






↑朝からうっかりアップデートして時間が無くなってしまったのでクリックしてね。




貴重品
さて、いつもの居酒屋での話だ。
ほぼ一番乗りをした私は、Mえの話を聞きにくるKちゃんのために一番奥の席を取った。
すぐにKちゃんも来て、生ビールで乾杯。
いつもカウンターの中にいるKちゃんが「頼んでみたかった」というおつまみを注文した。
それからちらほら常連が数人来て、懐かしい感じになってきた。

Kちゃんの席の隣が厨房からの出入り口で、そこから顔を出したMえと話していたが、
やがて団体もやってきて、店が忙しく動き始めた。
もうMえはのんびり話している暇はない。
となると私はKちゃんと話すしかないのだ。
で、Kちゃんから飛び出してきたセリフが、

「バイク乗りたい」

だった。
なんでも、若いころ白いハーレーに乗る女の人に憧れて免許を取ったらしいのだが、
自分のバイクを買うこともできず、ペーパーライダーになってしまったのだそうだ。

実は私も中型自動二輪免許を持っている。
若いころうっかり取っちゃったのだ。
一時期は250ccで通勤していたこともある。

しかし、自分がバイクに向いてないことを悟り、乗らないようになっていった。
まず、私はメンテナンスが嫌いだ。
冬の間乗らなかったバイクのバッテリーが塩を噴いたりしていた。
メカにも弱いし、そういうめんどくさいことはしたくない。

それに怖がりだ。
スピードを出したくないし、カーブを曲がりたくない。
友達とツーリングなんてものに行ったこともあるが、車の方が楽しいではないか。
しかも、バイクの名前はアルファベットだ。
CBRだとかSFRだとかATMだとかS&Bだとかいうが、私には区別がつかない。

これがKちゃんと同じぐらいのレベルだった。
私も免許を取ったころは大型アメリカンバイクのカタログを見たりしたものだ。
ありがたいことに、アメリカンバイクはアルファベットじゃない名前が多いのだ。
知ってる限りの名前を出し「ハーレーのスタンドがいい」なんて話をしていた。


そのうち後ろの若い団体が帰ることになった。
すると数人がこちらに近づいてきた。

「さっき大型バイクの話してましたよね~」

なんかバイク好きに聞かれてしまったらしい。
自分の乗っているバイクの写真を見せられ、アルファベットの名前をいくつも聞かされ、
なにか質問をされるのではないかとヒヤヒヤしながら受け答えしていると、
仲間が来て「次に行くぞー」と連れていってくれた。
あんなやかましい店内の片隅での話でも、好きな人には聞こえてしまうのだ。

だから、釣りの話とともに、バイクの話題もカウンターではしないことに決めた。





↑で、私はMえの話を聞いてないんだけどクリックしてね。





痛さは倍