先日、母がどこかに収納してしまったラップは、無事、冷蔵庫から発見された。
使用頻度の高いところなのだからもっと早く見つかってもよかったのだが、
こちらも「どうせ消耗品」って気があるから、熱心でなかったのかもしれない。
なのに、探しついでに「この引き出しは何が入っとるんやろ」などと考え、
余計なところを覗いたりしていた。
で、レトロなものが発見された。

今でいう『ピーラー』だ。
その和名が『皮むき』ではなく『皮引き』というのが味わい深い。
裏側のボール紙には丸い穴が開いていたので、何かのボトルに掛けてあったのだろう。
「何か」というのは『ワンダフル』だ。
聞き覚えはあるが、洗剤だか何だかは忘れてしまった。
ともかくそれのおまけということだ。
ひょっとしたら、メルカリかなんかでレトロマニアの人に売れるかもしれない。
と思ったのは、包装をバリバリ剥いで捨ててしまった後だ。
なにしろ実家の『皮引き』はもう錆びていて食品に使いたくない感じになっていた。
なので「新しい皮引き」としてキッチンの引き出しに入れてしまった。
さて、写真の右側にあるのは、見ての通り『栓抜き』だ。
ちょっと珍しいのはガラケーのように二つ折りになっていることだ。
これを開くと、キャンピングツールのように他の機能が備わっている。
めんどくさかったので写真は撮らなかった。
まずピラピラしたサメの背びれみたいなものがついている。
これは缶切りだ。
蝶番で接続されているピラピラを起こして、くぼみを缶の縁にひっかけるのだ。
ちょっと不安定で怖い。
その横には、タカのくちばしみたいな形の突起がある。
今でいうなら、使い終わったスプレー缶に穴をあけるためのような道具だ。
が、私にはわかった。
これはジュースを飲むときに使う機能だ。
今の缶ジュースといえば、プルトップは一体型になっているが、
その前はちぎり取れるタイプの物だった。
それよりもさらに昔、私がまだ幼いころにはプルトップのない缶ジュースがあった。
上も底ものっぺりと何も開封する機能のないただの密閉された缶だ。
私の薄い記憶では、オレンジと梅味のジュースがあったはずだ。
それには爪楊枝ぐらいの長さの、先端がタカのくちばしみたいになったものが付いてて、
テコの原理で穴をあけて飲むのだ。
穴は二つ開けないと空気が入って来なくて飲みにくい。
穴をあける前にこのツールを落としてしまったらもう飲めないのだ。
それだろう、このタカのくちばしは!
と私が勝手に思ったのだが、スプレー缶用かもしれない。

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