母はけっこうパンが好きだ。
いや、パンが好きな時期がある。
どうやら波があるらしくて、好きな時には食事前に食べようとしたりするのだが、
その時期を過ぎると買い物に行っても「そんなもんいらん」と言う。
私が与えすぎて飽きるのかもしれない。
ともかく今はパン好き期間だ。
なので私は細長くてねじったようなパンが5個入った袋を買っておいた。
あまり大きいパンだと食べきれないから小ぶりの方がいい。
これを食卓の上に置いておく。
昨日はデイサービスなので、朝から実家に行った。
案の定忘れているので、トイレに行かせたり着替えさせたりする。
母が着替えている間に、食卓の普段と違う席に母が座る用意をする。
コタツに入ると行きたくなくなるので、暖房近くで暖かくて、
お迎えスタッフの人が連れ出しやすい位置にする。
ふと見ると、菓子鉢のふたの上に、例のパンが裸で1本乗っていた。
これは菓子鉢に入れておこう。
ふたを開けると、中には一本だけ入ったパンの袋があった。
どうやら3本は食べたらしい。
私はふたの上にあったパンもその袋に入れておいた。
さて、母にお茶でもいれてやろうと思ったら、電子レンジに何かが入っている。
開けてみたら、例のパンが1本、ターンテーブルに直に置いてあった。
触ってみたらカリカリだ。
おそらく温めて忘れてしまったのだろう。
これは捨ててしまおう。
湯飲みに飲み残しがないかとふたを開けたらちぎったパンが入っていた。
お茶が入っているところに入れたらしく、ふやけてグズグズになっている。
シンクに持って行き、絞って捨てる。
湯飲みは洗う。
新しいお茶を淹れようと急須のふたを開けたらパンが詰め込んである。
お茶もお茶パックも入っているところに入れたらしい。
もう時間がないからこれはちづるに任せよう。
私はペットボトルのお茶を電子レンジで温めて母に出し、出勤した。
こうなる工程を見守りカメラで見たちづるによると、
あの急須には、ダイコンと厚揚げの煮物の煮汁も入っていたのだそうだ。
母のパン好きシーズンはもう終わったのかもしれない。

↑この日買って行った8個入りのパンは隠しておいたのでクリックしてね。
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