私は電話に出ないので有名だ。
まず、自宅電話には出ない。
電話に出てやってもいい相手ならケータイにかかってくるはずだからだ。
自宅電話に出る率はおそらく6回に1回ぐらいだろう。
では、ケータイには出るのかというと出ない。
当然知らない相手だと出ない。
知っている相手でも好きじゃない人なら出ない。
好きな人でも、めんどくさい用事だとわかるときは出ない。
糸がわからない電話でも、こちらがやりたいことをやっているときは出ない。
飲み仲間には、これが浸透しているので出なくても怒られなくなった。
自宅ではケータイを携帯していないといってあるのだ。
だが、これをまだ知らない人がいる。
居酒屋のバイトKちゃんの友人で、最近仲良くなったQちゃんだ。
Qちゃんは最初Kちゃんの仲間同士で来ていた。
そのうち常連にも顔見知りができて一人で来るようにもなった。
ただ、Qちゃんはお酒を飲まない。
それを「お店の利益にならない」と心配して、ひとりでは来たがらない。
だから、私は「おいで」と呼んであげるのだ。
Qちゃんはなかなか忙しい。
店に来やすいのは、仕事の都合とKちゃんが担当の木曜日だ。
なので事前に来たらどうかと声をかける。
都合が悪いと当然来られない。
が、都合が突然よくなる時がある。
そんな時、私に電話がかかってくる。
席が空いてるかも兼ねて「今から行ってもいいか」の確認だ。
この電話に私が出ない。
これで何度怒られたことか。
私が居酒屋で電話に出ないのは、呼び出し音に気付かないからだ。
耳が遠いし周りがやかましいから聞こえない。
おまけに私は話に一生懸命で、自分の声が一番大きい。
しかも、今の季節はポケットのないTシャツなのでケータイはカバンの中だ。
気付くようにといろいろ対策を練ってはいる。
しかし、太ももに密着するポケットに入れても気付かない。
薄い袋に入れて首からぶら下げていても気付かない。
かといってカウンターに置いていたら、お酒をこぼしたりしないか心配だし、
掛かって来たときQちゃんだとバレてしまう。
「またコソコソやっとる」と常連に言われてしまう。
これを解決させたのがアロハシャツだ。
最近は仕事で汗をかくので、一旦家に帰ってシャワーをする。
で、アロハに着替えて居酒屋に出勤する。
これだと胸にポケットがあるのだ。
木曜日、いつもの居酒屋で飲んでいると胸に振動を感じた。
来た! Qちゃんからのラインだ。
「今、近くのスーパーにいます」
「来る?」
「仕事帰りの恰好だからやめときます」
私がスマホをいじっているのを見て、Mえがおおきな声を出した。
「あー、こみがコソコソやっとる!」
どうしたらいいのだ。
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意図がわからない電話・・・誤字です
糸電話みたいになるでしょ